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ターナー(Joseph Mallord William Turner)【たーなー】

日本大百科全書(ニッポニカ)

ターナー(Joseph Mallord William Turner)
たーなー
Joseph Mallord William Turner
(1775―1851)

イギリスの風景画家。4月23日ロンドンに生まれる。ロイヤル・アカデミーの美術学校に入学。初めは水彩画で地誌的、名所絵図的作品を描いたが、やがて油彩画に力を注ぎ、1802年初めて大陸に旅したのち、『カレー埠頭(ふとう)』などに代表される作品群が生まれる。主として、暗い色調で、形態を激しい動きでとらえようとする。15年、彼の絵の質は一変、画面構成において、クロード・ロランに肉薄しようとして、擬古典的な静的な明るさをもつ作品が描かれた。28年、二度目のイタリア旅行をしたのちは、文学的物語を主題として、色と光とで幻想的風景を描くようになり、『チャイルド・ハロルドの巡礼』『戦艦テメレール』などが生まれた。

 1839年に最後のイタリア旅行をしたが、このころから、一連のいわゆる「ベネチア風景」が描かれた。ここでは文学的主題は消え、物の描写はほとんど留意されなくなる。画面に描かれた主題や物象自体の動きでなく、動きをいわば光の振動に転換して表現しようとする。「光の錬金術師」といわれたように、世界のエネルギーとしての光を描いたともいえよう。また未完成に終わった作品も多い。彼の絵画は半世紀後の印象派以後の問題を予想させる異彩に違いないが、晩年の未完成の作品には、それ以上のものを感じさせる。51年12月19日ロンドンに没し、手元にあった約2万点の作品は国家に遺贈された。そのほとんどはロンドンのテート・ブリテン(旧テート・ギャラリー)の所蔵となっている。

[岡本謙次郎]

『千足伸行解説『世界美術全集18 ターナー』(1977・集英社)』『渡辺俊夫編『世界の素描15 ターナー』(1978・講談社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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