●ダルマ・スートラ
世界大百科事典 第2版
ダルマ・スートラ【dharma‐sūtra】
古代インドのバラモン教の聖典ベーダに付随する文献群の一種。バラモン教社会を構成する4階級(バルナ)それぞれの権利や義務,および生活の規範などを記したもの。ベーダの補助文献として成立した6種のベーダーンガVedāṅgaの一つである《カルパ・スートラ》の一部分を構成し,〈律法経〉などと訳される。法について述べた文献としてはインドで最初期のものであるが,裁判などの実用的目的のための法典ではなく,ベーダを補完する文献の一つとして,ベーダを継承する諸学派によって作り出された宗教文献である。
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