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チアノーゼ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

チアノーゼ
cyanosis
紫藍症ともいう。血液中の酸素が欠乏して皮膚粘膜が紫藍色になることをいう。心臓病,肺炎肺結核などのほか,局所の血行障害でも起り,四肢末端,口唇などに強く現れる。また中毒など急性病変,あるいは重態に陥った場合にも認められる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

チアノーゼ(〈ドイツ〉Zyanose)
皮膚や粘膜が青紫色になった状態。血液中の酸素の減少によるもので、呼吸困難や血行障害によって起こる。藍青(らんせい)症。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

チアノーゼ
 紫藍症青色症ともいう.血液への酸素供給が不十分で二酸化炭素と結合したヘモグロビンが増えて皮膚や粘膜が青くみえる症状

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

チアノーゼ【cyanosis】
皮膚や粘膜が暗紫色となった状態をいう。英語名,ドイツ語名ともdark blueを意味するギリシア語のキュアノスkyanosに由来する。口唇,爪床,ほお,耳たぶ,鼻にみられることが多い。
成因
 皮膚や粘膜の毛細血管内に,酸素と結合していないヘモグロビン量が,血液100ml当り5gを超えた場合に出現する。これは,酸素飽和度にして約66%となる。赤血球数の増加があると,より高い酸素飽和度でチアノーゼが現れ,逆に貧血があると,酸素飽和度がより低くてもチアノーゼは現れにくくなる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

チアノーゼ【Zyanose】
血液中に酸素が減少し、二酸化炭素が増加したため、皮膚や粘膜が青紫色を帯びること。唇・爪・四肢の先などで目立つ。呼吸困難や心臓の障害で起こる。青色症。紫藍症。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

チアノーゼ
ちあのーぜ
Cyanose ドイツ語
cyanosis 英語

口唇や爪床(そうしょう)など皮膚や粘膜が暗青色を呈する状態をいい、心肺疾患の症状の一つとして、また重篤疾患の予後を示す指標として重要視される。この現象は、酸素と結合していない還元ヘモグロビン量が血液100ミリリットル当り5グラム以上に増加すると生じるとされ、一般に血中の酸素濃度の低下を意味している。この場合、二酸化炭素濃度は上昇していることが多い。また、口唇や爪床をはじめ、耳たぶ、四肢先端、粘膜などの皮膚組織の薄いところでもっともよく認められる。

 チアノーゼは、原因となる病態から中心性と末梢(まっしょう)性に大別される。中心性は動脈血の酸素飽和度の低下によるもので、おもな原因として心臓疾患や呼吸器疾患などがあげられる。心臓疾患としては、心臓内の右から左(静脈から動脈)への短絡がある先天性心疾患、ファロー四徴症や肺動脈弁狭窄(きょうさく)のような肺への灌流(かんりゅう)分布異常のあるものがあり、呼吸器疾患としては、肺結核、肺炎、肺気腫(きしゅ)、気胸、胸膜炎など肺におけるガス交換障害のあるものがあげられる。末梢性は末梢の動静脈の循環不全によって生じるもので、末梢血流のうっ滞する心不全時や局所静脈の圧迫時に現れる。健康な人でも寒冷にさらされたり精神的異常緊張によっても現れることもある。しかし一般に重篤な病態時にみられることが多いので、速やかに適切な処置をとる必要がある。すなわち、原因疾患の治療のほかに、酸素吸入や強心剤などの対症療法も行われる。

[木村和文]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

チアノーゼ
〘名〙 (Zyanose, Cyanose) 頬、鼻の先、耳たぶ、口唇、爪などが、青紫色を帯びる状態。動脈血中に酸素が少なく、炭酸ガスがふえたときに見られる症状で、呼吸困難の際や、先天性心疾患で静脈の血が動脈の血の中に混じったときなどに起こる。
※育児読本(1931)〈田村均〉四四「口唇や爪先など暗紫色を帯び、チアノーゼが著明となり」

出典:精選版 日本国語大辞典
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内科学 第10版

チアノーゼ(ばち指・チアノーゼ)
概念
 チアノーゼは皮膚または粘膜が青みを帯びた変色(青紫色)をきたした状態であり,毛細血管の静脈叢の還元ヘモグロビンあるいは異常ヘモグロビンの増加が原因である.耳介,口唇,爪床,頬隆起部などに最も出現しやすい.しかし,チアノーゼ発現は諸種の要因によって影響を受ける可能性があり,チアノーゼの存在やその程度を正確に診断することが困難なことがある.たとえば肌の色が黒い患者は皮膚の色調で判断するよりも口腔粘膜や結膜の観察の方が重要となる.チアノーゼの程度は還元ヘモグロビンの絶対量に比例することから全ヘモグロビン量によって影響されるので,著明な赤血球増加症ではチアノーゼはみられやすくなるし,逆に重症の貧血では著しい低酸素血症があったとしてもチアノーゼは現れにくくなる.また黄疸の存在はチアノーゼの存在をわかりにくくする.
病態生理
 一般に皮膚でチアノーゼが認められるのは毛細血管の還元ヘモグロビン量が4~5 g/dL以上になった場合である.毛細血管におけるこの還元ヘモグロビン量の増加は,動脈血の低酸素,または血管が収縮し末梢の血流が減速したために毛細血管から過剰に酸素が除去されることにより生じる.
 チアノーゼは病態生理学的に大きく中枢型と末梢型の2つに分類される.中枢型チアノーゼは,還元ヘモグロビン増加の原因が低酸素血症による動脈血酸素飽和度の低下に由来する場合で,おもに心疾患と呼吸器疾患に生じる.心疾患に由来するチアノーゼの要因は,体静脈の血流が動脈系にシャントする病態(右左シャント)による動脈血酸素飽和度の低下である.呼吸器疾患に由来するチアノーゼの原因は,肺換気と血流の不均衡(閉塞性肺疾患),酸素拡散能の障害(拘束性肺疾患),低換気によるガス交換障害(神経筋肉疾患)などがあげられる.チアノーゼはメトヘモグロビン血症やスルフヘモグロビン血症でも起こりうるが,これらはヘモグロビン異常による酸素抱合能低下による. 末梢型チアノーゼは動脈血酸素飽和度の低下を認めないが,末梢血流の減少により,毛細血管を流れる間に酸素が過剰に除去されることによって発生する.原因としては,寒冷または冷水暴露,ショック,うっ血性心不全,動脈硬化症などの末梢血管疾患によって起こる.
鑑別診断(表2-25-2)
 中枢型チアノーゼは皮膚・粘膜いずれにおいても認められる.しかし動脈管開存症では右左シャントがあると解離性チアノーゼ(下肢でチアノーゼが発症し,上肢ではみられない)が認められる.中枢型チアノーゼでは動脈血酸素分圧と酸素飽和度はともに低下している.100%酸素吸入による酸素飽和度改善はチアノーゼ性心疾患ではみられないが,肺疾患や換気障害では認められる.心・肺疾患によるチアノーゼの原因がはっきりしなければ異常ヘモグロビンの存在を考慮する必要がある.
 末梢型チアノーゼは指尖,耳介などの皮膚には出現するが,口腔粘膜や眼球結膜などの粘膜には認めないことが多い.また動脈血酸素分圧や酸素飽和度は正常であり,中枢型チアノーゼと鑑別は比較的容易である.末梢型チアノーゼは周囲の温度によって影響され,保温によって一般的には改善する.肺水腫を伴う心原性ショックは2つの型が混合した所見となるので注意を要する.[重政千秋]
■文献
Braunwald E: Examination of the patient. In: Heart Disease (Braunwald E ed), pp6-7, WB Saunders, Philadelphia, 1988.
Fishman AP: Approach to the patient with respiratory symptoms: cyanosis and clubbing. In: Fishman's Pulmonary Diseases and Disorders, 3rd ed (Fishman AP, et al eds),
pp382-383, WB Saunders, Philadelphia, 1998.

出典:内科学 第10版
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六訂版 家庭医学大全科

チアノーゼ
(呼吸器の病気)

 チアノーゼは、血液中の還元ヘモグロビンが5g/㎗以上になり、指の爪、粘膜(口唇など)が青紫色になることで気がつきます。一般に呼吸器疾患では動脈酸素飽和度が70%以下になると明らかなチアノーゼがみられ、この所見がみられたら動脈血酸素の低下が疑われます。

 原因の多くは肺・心疾患ですが、中枢性と末梢性、そのほか自律神経緊張異常などに大きく分けることができます。

 中枢性は肺への静脈血(肺に向かう肺動脈には静脈血液が流れている)が十分に流れないもの、肺に原因があるものでは慢性閉塞性肺疾患、肺炎、間質性(かんしつせい)肺炎など多数の病気があります。

 肺は正常でも、酸素化された血液(酸素が十分含まれる血液)が酸素の低い血液と混ざってしまう病気や、酸素を運ぶヘモグロビンの異常でも起こります。たとえば動脈血と静脈血が混ざってしまうシャント(先天性心疾患、肺動静脈(ろう))、ヘモグロビンの異常ではメトヘモグロビン血症などです。

 末梢性は動脈硬化、血栓性静脈炎などの局所的な静脈還流、また動脈血の供給の障害です。

 気をつけなければならないのは、貧血があったり動脈血二酸化炭素分圧が高いとチアノーゼが出にくく、出れば明らかな低酸素血症があることを示唆しています。また、皮膚、粘膜の色は光の加減で変化するので、自然光で観察することが大切です。

出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
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