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チャンパ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

チャンパ
Champa
漢字で,瞻波,占婆,林邑,環王,占城などと写される。 (1) インド 古代インドの地名。中インド,ガンジス川の下流で三角州に近いところ,現バーガルプル付近にあった。前6世紀頃の十六大国の一つアンガ国の首都。玄奘は瞻波と記した。西隣のマガダ国が強勢になるとその支配下に入った。 (2) インドシナ 古代インドシナにあった国名。インドシナの東海岸,現在のベトナム中・南部地域に,マレー=ポリネシア語族のチャム族が建国した。2世紀末,中国の支配を脱して独立して以後,中継貿易を中心に繁栄,多くのインド人移住者を受入れ,インド文化の東方におけるフロンティアとなった。チャンパの国号もインド地名が移されたものである。中国ではこの国を林邑,環王,占城などと呼んだが,自称では一貫してチャンパが用いられた。南進を目指していた北隣のベトナムや西隣のクメールとの間にしばしば侵略と抗争を繰返したが,ついに 15世紀後半,ベトナム軍に首都ビジャヤを落された。以後南方のファンラン地方に移ってその余命を保っていたが,17世紀末にはまたベトナムに落され,1500年にわたるチャンパ王国は滅んだ。フランス植民地時代に遺跡の保存と研究がなされ,100棟以上のヒンドゥー・仏教遺跡が現存する。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

チャンパ【Champa】
インドシナ半島に17世紀まで存続したチャム族の王国。2世紀末に中国人の統治に抵抗して建国したとされ,建国期の歴史は中国史料によって伝えられている。中国人に古くは林邑(りんゆう)の名で呼ばれ,初めは中国文化の影響を受けたが,3世紀末までにインド文化を取り入れた社会を形成するとともに,現在の中部ベトナムのクアンナム北方からフーカイン省ナイ岬付近にかけて複数の氏族勢力圏をつくり,その全体をゆるやかに支配する最初の王朝も存在した。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

チャンパ
ちゃんぱ
Champa

インドシナ半島東岸、ベトナムのフエ(ユエ)地方から南部にかけて存在したインドネシア系のチャム人の王国。中国の史料によれば、土侯の区憐(くりん)が137年ごろ日南郡象林県に侵入したのが始まりで、国名を中国では林邑(りんゆう)とよんだ。ただし9世紀中ごろ以降は占城(せんじょう)とよんだ。チャンパはインド文化系の王国で、サンスクリット語の呼称である。クアンナム省から出土した4世紀後半のサンスクリット語の碑文により、インド文化の浸透・定着が明らかになった。

 住民はチョンソン山脈山麓(さんろく)の狭い沿岸平野に住み、国内はいくつもの地域に分立していた。チャンパは、ベトナム北部の広大で肥沃(ひよく)な平野部を略取しようとして北進を目ざし、ホアソン地方(ビンチティエン省北部)へ侵攻を続けた。しかし、5世紀からは敗北の連続で、1471年にはベトナムの黎(れい)朝(レ朝)聖宗の攻撃により首都ビジャヤが陥落し、滅亡への道をたどった。現在チャム人はベトナム南部のファンラン地方などに残っているが、一部はイスラム化した。フエ地方のミソン遺跡には当時のヒンドゥー教系の寺院址(し)、美しい上品な彫刻・破風(はふ)が残っており、とくにチャムの塔は有名である。

[石澤良昭]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

チャンパ
(Champa)
[1] インドシナ、南ベトナム地方にあったチャム族の国。最初漢の支配下にあり、一九二年頃に独立。インド文化の影響を受け、また中継貿易で繁栄。一五世紀後半ベトナムの支配下にはいり、残された南部も一七世紀末に併合された。中国ではこの国を林邑(二~八世紀)、環王(八~九世紀)、占城(九~一七世紀)と呼んだ。チャボ。
※和蘭天説(1795)「地球の中央は赤道線下の地を云。亜細亜諸国の中に於ては、印度亜の海島〈略〉占城(チヤンハ)・琶牛・錫蘭・コルマンド・マラバアルセ也」
[2] 〘名〙 (チャンパ産、チャンパ渡りの意から)
① (「チャンパ縞」の略) 紬(つむぎ)風の太糸で、紅・藍・黄・茶などをまじえた絹織物。紙入れや茶入れの袋などに多く用いられた。
※随筆・雅遊漫録(1755)四「チャンハ 位上 おらんだ織木綿の赤嶋也」
② 鮫皮(さめがわ)の一種。
※鮫皮精義(1785)上「占城(チャンパ) 真鮫(まざめ)〈略〉真鮫は其産地を以て名とす」

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