●チューインガム
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
チューインガム
chewing gum
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デジタル大辞泉
チューイン‐ガム(chewing gum)
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栄養・生化学辞典
チューインガム
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世界大百科事典 第2版
チューインガム【chewing gum】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
チューインガム
ちゅーいんがむ
chewing gum
噛(か)むことで風味、食感を楽しむ嗜好(しこう)品。チューインガムは噛むchewとゴムgumの合成語である。日本には「噛む」という風俗が存在しなかったが、古代ギリシアでは乳香(にゅうこう)ガム(乳香という木の樹皮からとった樹脂)が利用された記録がある。また、東南アジア、インドなどの地域では、ビンロウの実の加工品が噛む嗜好品として利用されてきた。
[河野友美]
歴史
現在のチューインガムの起源は中央アメリカ(メキシコ南部、グアテマラ、ホンジュラスなど)の先住民マヤにさかのぼる。彼らは高さ15~20メートルのサポジラの樹皮からとった樹液(チクル)を固め、これを噛む習慣があった。その後、先住民に伝わるこの習慣は、15世紀末に始まるアメリカ大陸の植民地開拓以降スペイン系移民に広がった。チューインガムとして製品化したのはアメリカ人のトーマス・アダムズThomas Adams(1818―1905)で、1860年ごろサポジラの樹液を固めたものをチクルと称して発売した。一説によればアダムズにチクルの商品化を勧めたのはスペインの将軍サンタ・アナだともいわれている。その後チクルに甘味や香料を加えたものがアダムズ、コールガンJohn Colgan(1840―1916)、リグレーWilliam Wrigley, Jr. (1861―1932)、フリーアFrank Henry Fleerなどによって開発され、アメリカをはじめ世界に広がった。日本では大正時代にリグレー社から輸入され、昭和に入って国産品も現れた。第二次世界大戦後、駐留アメリカ兵によってチューインガムは急速に広まり、1960年の日本の生産量は1万4000トン、71年は5万3000トンとなった。しかし、75年以降は横ばい状態となり、85年の生産量は3万3500トンであった。90年代~2000年代は4万トン台を維持している。
[河野友美]
種類
アメリカのFDA(食品医薬局)の分類によって大別すると、嗜好ガム(板ガム、風船ガム、糖衣ガム、キャンディーガム)、特殊栄養ガム(無糖ガム、栄養強化ガム)、薬用ガム(むし歯予防ガム、口臭除去ガムその他)がある。いちばん消費量の多いのは板ガムで、フレーバーで分けるとペパーミント系、スペアミント系、ファンシーミント系、フルーツ系、ナッツ系、洋酒系などがあり、ミント系が主流である。チューインガムのガムベース(基材)の主成分は樹脂で、チクル、ジェルトン、ソルバなどの天然樹脂と、酢酸ビニル樹脂、エステルガムなどの合成樹脂がある。
[河野友美]
製造
数種の樹脂やゴム質、無機質などを配合して適度な噛み心地を調節し、調味料、香料、色素を加えて練り上げ、成形する。ガムベースの配合と均一に混合することが重要なポイントである。
[河野友美]
効用
噛むことは人間の本能的な欲求である。精神的にいらいらしているときに物を噛むと気分が治まる。第二次世界大戦でアメリカ兵の携帯食糧にチューインガムが配給されたのも戦場での緊張を和らげるためであった。噛むことはあごや歯ぐきを鍛えるのにも役だち、また、食後にチューインガムを噛むと歯に付着した食べかすを除去できる。一方、チューインガムに含まれる甘味料や各種添加物はむし歯やその他健康とのかかわりで問題となっており、材料や用い方について多くの異論が出ている。
[河野友美]
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精選版 日本国語大辞典
チューイン‐ガム
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