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チューネン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

チューネン
Thünen, Johann Heinrich von
[生]1783.6.4. イェーファー近郊グートカナリエンハウゼン
[没]1850.9.22. テロー(現メクレンブルクフォアポンメルン)
ドイツの農業経済学者。ゲッティンゲン大学中退後,1810年からテロー農場に定住し農業経営の実践を行い,科学的農法の導入に努力するかたわら,イギリス古典派経済学を学びつつ独創的な実証的・理論的研究を進めた。独自の方法で差額地代論展開し,都市からの距離に応じた農業経営の変化を論じた「チューネン圏」は,農業立地論の発展の基礎となり,また資本投下の変化が生産力や分配に及ぼす影響解明では,限界分析の手法を用いて限界生産力説の先駆者とされている。主著『農業と国民経済との関係における孤立国』 Der isolierte Staat in Beziehung auf Landwirtschaft und Nationalökonomie (3部,1826~63) 。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

チューネン【Johann Heinrich von Thünen】
1783‐1850
ドイツの農業経済学者。〈位置地代〉論や立地論の定立者として知られ,限界分析の先駆者でもある。オルデンブルクのイェーファーの農場主の子。早く失った父に似て数学を好む。1799年から農業を実習。科学的農法を説くA.テーアにも師事したが,彼の時と所とにかかわらぬ輪栽式農業の提唱には批判的であった。1803年ゲッティンゲン大学に入学したが,学友の妹と恋愛,結婚のため退学してメクレンブルクで農業を開始。10年,ロストク近傍のテロー農場を入手して定住,模範的に経営した。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

チューネン【Johann Heinrich von Thünen】
1783~1850 ドイツの農業経済学者。都市からの距離に応じて農業の経営方式が同心円状に異なるとする立地論を展開。また先駆的な限界生産力論はマーシャルらに影響を及ぼした。著「孤立国」など。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

チューネン
ちゅーねん
Johann Heinrich von Thnen
(1783―1850)
ドイツの農業経済学者。西北ドイツのオルデンブルクの農場主の家に生まれる。1803年にゲッティンゲン大学に入学したが、中途退学した。科学的農法を説く農学者A・D・テーアにも師事したが、あらゆる場所で輪栽式農業を提唱することには批判的であった。
 1809年に東北ドイツのメクレンブルク地方で農業を開始、翌10年、同地方の港湾都市ロストック近傍にテロー農場を入手した。この農場での経験を基礎に、特定の要素だけを取り出して考察する孤立化的方法と、微分学をはじめとする数学的手法を駆使して研究した成果が、農業経済学の古典とされる主著『孤立国』Der isolierte Staat in Beziehung auf Landwirtschaft und Nationalkonomie(1826~63)である。30年にはこの書によって、ロストック大学から哲学博士の名誉称号を授与された。『孤立国』は三部からなり、第一部(1826刊)で展開されている理論は、農業立地論の先駆けをなすものである。とくに、農産物市場としての都市からの距離に応じて最高地代をあげる農業経営組織が異なり、均質平野の前提のもとではいわゆるチューネン環が同心円状に形成されることを論じ、位置の差額地代論を発展させた。また、『孤立国』第二部第一編(1850刊)では、資本所有者と労働者の二階級を想定し、労働者が生活維持に必要な賃金額だけではなく、資本財の提供者として、それに見合う利益を受け取るよう主張し、自然賃金論を展開した。さらに彼は同書で、利子・賃金はそれぞれ最後に投下した資本・労働の生産力によって決定されるとして、限界生産力説を打ち出し、限界分析の創設者の1人とされている。彼の理論に対しては、地代と利潤との混同がみられること、ユンカーの立場にたっていること、自然賃金論の前提がユートピア的であること、などの批判がなされている。しかし他方で、A・マーシャルをはじめとする近代経済学および農業経済学、さらには農業立地論・住宅立地論の発展に大きな影響を及ぼした研究者として、高く評価されている。[中島 清]
『近藤康男訳『孤立国』(『近藤康男著作集 第一巻』所収・1974・農山漁村文化協会)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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