●テュエステス
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
テュエステス
Thyestēs
ギリシア神話の人物。ペロプスとヒッポダメイアの子。双子の兄弟アトレウスとともに異母兄弟のクリュシッポスを殺害して故国を追放され,ミケーネのステネロス王のもとに亡命し,その死後どちらかが王位につくことになったことから,兄弟同士で激しい憎悪を燃やし,未曾有の残忍な争いを演じた。まずテュエステスがアトレウスの妻と密通し,彼女の助けによって王位を手に入れようとしたが,アトレウスはゼウスの助けによってこの企てを打ち破り,太陽が東に沈む奇跡を起して王位につくと,テュエステスに復讐するためその息子たちを殺し,肉を料理して食わせた。この仇を討つためテュエステスは神託の教えに従い,実の娘ペロピアと交わってアイギストスをもうけた。成長したアイギストスはアトレウスを殺し,テュエステスを王位につけたという。
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世界大百科事典 第2版
てゅえすてす【テュエステス】
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