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デュアメル

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

デュアメル
Duhamel, Georges
[生]1884.6.30. パリ
[没]1966.4.13. パリ近郊バルモンドア
フランスの小説家,評論家,詩人。医者になる一方,文学にひかれ,ビルドラック,アルコスらと印刷業を営みながら共同生活をし,人間的価値の尊重を掲げるアベイ派の運動を興した。第1次世界大戦に軍医として従軍,その体験をもとにした短編集『殉難者列伝』 Vie des martyrs (1917) ,『文明』 Civilisation 1914-17 (18,ゴンクール賞) を発表,個人を圧殺し,物質の人間に対する優位を暗黙のうちに承認している近代文明を批判し,人道主義的社会主義の傾向を示した。代表作は,二つの大河小説サラバンの生涯と冒険』 Vie et les aventures de Salavin (5巻,20~32) ,『パスキエ家の記録』 Chronique des Pasquier (10巻,33~45) 。ほかに,評論『世界の所有』 La Possession du monde (19) ,当時のソ連とアメリカの両大国の文明を批判した『モスクワ紀行』 Le Voyage de Moscou (27) および『未来生活の情景』 Scènes de la vie future (30) ,自伝『わが生涯に光をあてて』 Lumières sur ma vie (5巻,44~53) など。 1953年に日本を訪れ,『伝統と未来の間の日本』 Le Japon entre la tradition et l'avenir (35) を書いた。アカデミー・フランセーズ会員 (35) 。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

デュアメル(Georges Duhamel)
[1884~1966]フランスの小説家。外科医として第一次大戦に従軍。近代文明を批判し、人道主義的作品を書いた。作「文明」「サラバンの生涯と冒険」「パスキエ家の記録」など。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

デュアメル【Georges Duhamel】
1884‐1966
フランスの小説家,詩人,評論家。医学の修業のかたわら(後に医学博士),文学にも深い関心をもちはじめ,1906年にはビルドラック,アルコスらとクレテイユのアベイ(修道院)に隠棲して,反機械文明的な〈アベイ派〉の文学運動を起こそうとしたが,短時日にして挫折した。軍医としての第1次大戦従軍の結果生まれたのが,《殉難者の生涯》(1917),《文明》(1918。ゴンクール賞受賞)であり,そこには近代の機械文明,物質万能主義への激しい呪詛が綴られている。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

デュアメル【Georges Duhamel】
1884~1966 フランスの小説家。第一次大戦後の全体主義と物質文明を批判、ユマニストとして個人の尊厳を説く。大河小説の祖。作「文明」「サラバンの生涯と冒険」「パスキエ家の記録」など。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

デュアメル
でゅあめる
Georges Duhamel
(1884―1966)
フランスの小説家。パリ生まれ。初め医学を志し、医科大学を卒業、医学博士の称号を得た。以前から文学にも興味を抱き、1906年にビルドラック、ジュール・ロマンなどとともにクレテイユの僧院に立てこもって、アベイ派と称する印刷所をもった文学運動をおこし、最初の詩集を出版したが、08年に解散した。14年第一次世界大戦勃発(ぼっぱつ)で軍医として従軍、戦争の悲惨と機械文明に対する痛烈な批判に満ちた『殉難者の生涯』(1917)と『文明』(1918。ゴンクール賞)とを生んだ。
 1920年から32年にかけては、『サラバンの生涯と冒険』5巻(1920~32)を完結、平凡な一市民の物語を展開した。また旧ソ連とアメリカに旅行し、『モスクワ紀行』(1927)および『未来生活風景』(1930)を書き、二大国の文明を批判している。30年代に入ってからは、ファシズムの台頭に抵抗し、国際知的協力委員会の会合に出席し、活動を行った。35年にはアカデミーの会員に選ばれた。33年から45年にかけて彼は『パスキエ家の記録』10巻を発表したが、これはパリのある小市民の家庭の歴史的な変遷を描きながら、その家庭に生まれたローラン・パスキエが生物学者として活躍する物語であり、デュアメルのあくまで楽天的・肯定的なヒューマニズムを小説のなかに具象化したものといえよう。
 第二次大戦、ドイツ軍のパリ占領中はパリにとどまり、祖国の喪に服して沈黙を守った。同時にアラゴンなどの急進思想家と対決しての苦悶(くもん)を表明した小説『パトリス・ペリヨの遍歴』(1950)を書いた。明晰(めいせき)な観察者、中庸を外れないヒューマニストとして高く評価されている。[土居寛之]
『木村太郎訳『殉職者』(1950・創元社) ▽松尾邦之助訳『文明について』(1953・読売新聞社) ▽長谷川四郎訳『パスキエ家の記録』20冊(1950~52・みすず書房) ▽渡辺一夫訳『パトリス・ペリヨの遍歴』(1952・岩波書店)』

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精選版 日本国語大辞典

デュアメル
(Georges Duhamel ジョルジュ━) フランスの小説家・批評家。人道主義の立場から、近代文明への批判、近代人の不安を描いた。代表作「パスキエ家の記録」。(一八八四‐一九六六

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