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トゥルファン

世界大百科事典 第2版

トゥルファン【Turfan】
中国,新疆ウイグル(維吾爾)自治区の東部,かつての西域北道沿いにあるオアシスの町。Turpanとも表記する。ウルムチ(烏魯木斉)の南東およそ110km,トゥルファン盆地の北縁に位置する。天山山脈の東側にすり鉢状に落ちこんだ南北60km,東西120kmのトゥルファン盆地は,中国の最低地として知られ,盆地の底にある艾丁(がいてい)湖の湖面は標高-154m,その深さは-399mの死海についで世界でも2番目である。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

トゥルファン
とぅるふぁん / 吐魯番
urfan
中国、新疆(しんきょう)ウイグル自治区東部、天山(てんざん)山脈南麓にある地域、およびその中心となる地級市をさす。2017年時点でトゥルファン地級市は、1市轄区(高昌(こうしょう)区)、2県(ピチャン県、トクスン県)を管轄する。人口62万2903(2010)。
 地域名としてのトゥルファンは、東部天山のボグド連山と南のクルク・タグとの間に広がる盆地をさす。北から南に緩やかな傾斜をなし、その最低部は海面下150メートルに達する。降水量が極端に少なく、炎暑の地として名高く、豊饒(ほうじょう)ではあるが水が乏しいので、カレーズ(坎児井(カンアルチン))とよばれる地下水路による灌漑(かんがい)が行われている。この地は古くから東西交渉路上の要地として、またオアシス農耕地帯と北方のステップ遊牧地帯との接点として著名であり、そのために周辺諸勢力の動向に左右された複雑な歴史をもっている。すでに紀元前2世紀の中国の記録『史記』には、この地に車師(しゃし)王国の存在を伝え、以降、遊牧勢力や中国の諸王朝の支配を受けたが、ときには高昌国などの土着的王朝も成立している。9世紀には新たにトルコ系ウイグルが移入して、地域住民はトルコ語を用いるようになり、彼らは西ウイグル王国を建てた。18世紀に清(しん)に征服され現在に至っている。
 都市名としてのトゥルファンは、10世紀にすでに盆地内の新しい町として存在したが、その地方の代表的都市になるのは15世紀のことである。とくに清朝の治下で、新疆北部および南部と、中国内地とを結ぶ拠点都市として重要視され、発展した。南疆線(トゥルファン―カシュガル)もトゥルファンを起点としているほか、蘭新(らんしん)線が通る。トゥルファン空港からは国内各都市への航空路線が開設されている。高昌区にはアスターナ古墳群をはじめとする貴重な遺跡が点在する。[堀 直・編集部]

世界遺産の登録

2014年、ユネスコ(国連教育科学文化機関)により「シルクロード:長安―天山回廊の交易路網」の構成資産として、高昌故城(カラ・ホージョ)と交河故城(ヤール・ホト)が世界遺産の文化遺産に登録された(世界文化遺産)。[編集部]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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