●トラスト
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
トラスト
trust
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
トラスト(〈英〉・〈フランス〉trust/〈ドイツ〉Trust)
2 同一業種の各企業が独占的利益を得ることを目的に、資本的に結合する一形態。カルテルと異なり、各企業の独立性はほとんど失われる。企業合同。
3 「ナショナルトラスト」の略。「
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
ナビゲート ビジネス基本用語集
トラスト
出典:ナビゲート
Copyright (C) 1999 - 2010 Navigate, Inc. All Rights Reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
日本の企業がわかる事典2014-2015
トラスト
出典:講談社
(C)Kodansha 2011.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
トラスト【trust】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
トラスト
とらすと
trust
独占的大企業または独占的大企業を形成する企業合同のことをいう。トラストという語はもともと信託のことをさしたが、それが独占的大企業を意味することばに転用されたのは、次のようなアメリカにおける独占体形成の歴史に基づく。すなわち、1879年にスタンダード石油トラストが結成されて、トラスト証券と引き換えに、約40社の石油会社の議決権付き株式がJ・D・ロックフェラーをはじめとする少数の受託者へ委託された。これにより受託者は、これら多くの石油会社の役員の選任と経営管理を統一的に行うことができるようになり、石油製品の販売価格の統制、供給数量の制限などについて独占的支配を行った。このようなトラストをトラスティ方式によるトラストという。スタンダード石油トラストの成功によって、精糖トラスト、綿実油トラスト、ウイスキー・トラストなど多数のトラストの形成に波及した。しかし、1890年に砂糖トラストがコモン・ロー(一般法)により違法の判決を受け、また同年、シャーマン反トラスト法が制定されることによってトラスト規制の強化が実現すると、トラスティ方式にかわって、持株会社の設立による株式の集中的所有に改組されるようになった。これを持株会社によるトラストという。さらに1904年、北部証券会社事件によって同持株会社が裁判所から解散の判決を受けるに至ったので、これにかわってコミュニティ・オブ・インタレスト(利益集団)およびフュージョン(企業合同)が形成されるようになった。こうした歴史から、企業合同によって形成された独占体をトラストと称するようになったのである。
アメリカでは、前記のようなトラスト形成の歴史をみてもわかるように、19世紀以来多数のトラストが形成された。この結果アメリカでは、トラストは独占(モノポリー)の代名詞とされるまでに至った。アメリカの独占禁止法がとくに反トラスト法といわれるのはこういう歴史的理由に基づくものである。とくに、1898年から1903年に至る世紀の転換期におけるトラスト運動により、USスチール、アメリカン・タバコなど445のトラストが形成され、アメリカはトラストの母国とまでいわれるようになった。
これに対して日本では、第二次世界大戦前は独占禁止法が制定されていなかったにもかかわらずトラストの形成はあまりみられず、1907年(明治40)に帝国製麻が近江(おうみ)製麻などの製麻会社を合併して製麻トラストとなった事例のほかは、三井財閥系の製紙トラストとしての王子製紙が1932年(昭和7)富士製紙などの製紙会社を合併して成立し、また半官半民の製鉄トラストとしての日本製鉄が1934年に成立したのが目だつ程度であった。これは、日本における企業集中の形態が、水平的結合としてのトラストに先行して、多角的結合としてのコンツェルンが財閥として形成されたため、財閥の資本系列に阻まれてトラスト的大合同にまで至らなかったからであった。
第二次大戦後になると、産業構造が重化学工業へ傾斜していく過程で、しだいに重化学工業部門の巨大企業が経済力を集中し、市場における主導的な地位を占めるようになった。しかし、1947年(昭和22)に独占禁止法が制定されていることもあって、これらの巨大工業会社、たとえば1964年の三菱(みつびし)重工業の合同や1970年の八幡(やはた)・富士両製鉄会社の合併による新日本製鉄(現、新日鉄住金)の成立をみても、有力な競争会社が他に存在していて、完全独占という意味でのトラストとはなっていない。
[御園生等]
『御園生等著『日本の独占』(1960・至誠堂)』▽『上林貞治郎他著『現代企業形態論』(1962・ミネルヴァ書房)』
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
トラスト
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
旺文社世界史事典 三訂版
トラスト
trust
特にアメリカで発達し,1882年に成立したスタンダード石油トラスト(精油生産の80%を独占)がその最初である。
出典:旺文社世界史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
小豆畑和之 石井栄二 今泉博 仮屋園巌 津野田興一 三木健詞
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
旺文社日本史事典 三訂版
トラスト
Trust
カルテル(企業連合)より強い独占形態。原料購入・生産制限・独占価格決定に効力をあげる。アメリカではスタンダード石油トラスト(Standard Oil Trust)をはじめとし,日本では1907年に設立した帝国製麻をはじめ,'21年日本石油,'32年王子製紙,'34年日本製鉄などが代表的。第二次世界大戦後,財閥解体に伴い独占禁止法で禁止された。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
金澤利明 竹内秀一 藤野雅己 牧内利之 真中幹夫
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「トラスト」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●トラストの関連情報