●トリチウム
デジタル大辞泉
トリチウム(tritium)
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栄養・生化学辞典
トリチウム
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世界大百科事典 第2版
トリチウム【tritium】

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日本大百科全書(ニッポニカ)
トリチウム
とりちうむ
tritium
水素の同位体で、重水素の一つ。三重水素ともいう。記号はTまたは 3H。1934年イギリスのE・ラザフォードらにより核反応 2D(d,p)3Tで初めて合成された。その4年後放射能をもつことが発見された。0.0186メガ電子ボルトのβ-線を放ってヘリウム3Heになる。半減期は12.33年。大気上層で宇宙線による核反応 14N(n,t)12Cにより合成され、大気中にごく微量にみつかるヘリウム3の供給源となる。原子炉の核反応 6Li(n,α)3Tによって人工的に合成され、トレーサーとしての広い用途のほか、核融合反応の燃料として、またその人工制御にも用いられる。なお、トリチウムの原子核をトリトンという。
[守永健一]
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精選版 日本国語大辞典
トリチウム
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化学辞典 第2版
トリチウム
トリチウム
tritium
質量数3の水素の放射性同位体で,三重水素ともいう.3H あるいはTと記す.質量3.01605 u.原子核は陽子1個,中性子2個からなり,トリトンあるいは三重陽子とよばれる.トリチウムは半減期12.33 y でβ崩壊して 3He になる.β線の最大エネルギーは18.61 keV,平均エネルギーは5.68 keV である.体内に取り込まれた場合の生物学的半減期は12 d である.高層大気中で二次宇宙線に含まれる中性子と 14N との核反応14N(n,3H)12Cによって生成するため,天然にも通常の水素(軽水素,1H)の 10-17 程度ときわめて微量だが存在する.人工的には原子炉を用いて 6Li や 3He からそれぞれ6Li(n,α)T反応,3He(n,p)T反応によってつくることができる.また,加速器では 9Be とDとの反応からつくることができる.原子炉のうちの軽水炉においては,ウランやプルトニウムの三体核分裂によりトリチウムがわずかに生成する.重水炉では重水素の熱中性子捕獲反応によって生成する.トリチウム分子 T2 の融点は20.62 K(D2,18.73 K ;H2,13.96 K),沸点は25.04 K(D2,23.67 K ;H2,20.39 K)である.トリチウム水(T2O)の融点は4.48 ℃(D2O,3.81 ℃ ;H2O,0.00 ℃),沸点は101.51 ℃(D2O,101.42 ℃ ;H2O,100.00 ℃),解離定数は25 ℃ において0.06×10-14(D2O,0.195×10-14 ;H2O,1.01×10-14)である.トリチウムはβ線を放出する放射性同位体なので,化学反応機構の研究などでトレーサーとして利用されている.また,トリチウムは核融合反応を起こしやすいので,水素爆弾の主要原料として用いられた.将来,核融合炉の核燃料として,重水素とともに使われるものと予想されている.
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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トリチウム
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