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ドクニンジン

世界大百科事典 第2版

ドクニンジン【Conium maculatum L.】
ヨーロッパ原産のセリ科の有毒な二年草(イラスト)。は直立して上部で分枝し,高さ1~1.5mに達し,中空で毛がなく,表面暗紫色斑紋がある。葉は3回羽状に細かく分裂し,上部ではほぼ対生する。夏に枝先に複散形花序をつけ,白い小さい花を多数つける。花は直径約3mm,花弁は5枚,先端は内に曲がり,そのうち1枚だけが特に大きくなっている。果実はほぼ球形で,直径約3.5mm,熟すと2分果に分かれる。分体に切ると不快な臭気があり,コニインconiineなどの有毒成分を含む。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

ドクニンジン
どくにんじん / 毒人参
hemlock
[学]Conium maculatum L.
セリ科の二年草。原産地は不詳だが、現在はヨーロッパ、アジア、北アフリカ、北アメリカに分布している。高さ50~250センチメートルで全株無毛、根は紡錘形で白色。茎は直立。茎の上部は強く分枝し、中空で、外面には細い縦溝があり、青緑色で白粉に覆われる。しかし、下部では暗赤ないし赤褐色の不規則な斑紋(はんもん)がある。葉は3~4回羽状に分裂し、小葉は長楕円(ちょうだえん)形で深い鋸歯(きょし)がある。花は目だたない汚白色で、複散形花序をなす。果実は広卵形、灰緑色で、肋線(ろくせん)が強く突出し、波状となる。一般のセリ科植物は油室をもち芳香を感ずるが、本種は油室をもたず、全株、とくに花と果実に不快なネズミの尿のような臭(にお)いがあるのが特徴である。この臭いは、揮発性アルカロイドのコニインによる。古代ギリシアでは毒殺薬としたり、罪人の死刑執行にこれを用いたという。また、アヘンと混じて国家が自殺用に与えることもあった。ソクラテスは獄中でこれを飲んで死んだと伝えられる。類似生薬(しょうやく)に混用されて思いがけない結果となることがあるため、現在では薬用に供されない。[長沢元夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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