@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

ヌタウナギ

朝日新聞掲載「キーワード」

ヌタウナギ
見た目はウナギのようだが、ウナギとは別の生きもの。ヤツメウナギと同じ「円口類」に分類される。背骨あごがなく、皮膚粘液に覆われている。深海にすみ、大型動物の死骸などを食べる。
(2011-06-29 朝日新聞 朝刊 2社会)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

世界大百科事典 第2版

ヌタウナギ【salad eel】
メクラウナギヌタウナギ科の海産魚(イラスト)。皮膚からたくさんの粘液が出て体がぬるぬるすることに由来する名称。また,水晶体がなく外部から眼が見えないので,イソメクラの名もある。本州中部以南と朝鮮半島沿岸の水深数mから数十mの海底で生活する。近縁種のムラサキヌタウナギE.okinoseanusは水深200~600mの深海域に生息する。 体型はその名のとおりウナギ型で,口の両側に4対のひげがある。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

ヌタウナギ
ぬたうなぎ / 沼田鰻
hag fish

ヌタウナギ綱ヌタウナギ目ヌタウナギ科Myxinidaeの魚類の総称、およびそのなかの一種。2006年(平成18)までMyxinidaeの魚類はメクラウナギ目メクラウナギ科に分類されていたが、差別的語を含むため、日本魚類学会が2007年1月に現在の標準和名に改名した。体はウナギ形をしているが無顎上綱に属し、ヤツメウナギ類とともに、4億年以前に出現した学術上興味ある脊椎(せきつい)動物である。目が皮下に埋没し、レンズや虹彩(こうさい)がなく、視神経も退化的である。口は裂孔状で4対のひげがあり、外に開く鰓孔(さいこう)は1対または6対である。体側の下部に1~2列に並んだ多数の粘液孔から悪臭のする粘液を出す。舌の前端の左右に2列の舌歯がある。尾びれ以外のひれがない。体は大きなもので80センチメートルぐらいになる。

 夜行性であり、昼間は海底の泥の中に潜む習性がある。普通、ゆっくりと蛇行して泳ぐが、刺激を受けると体を「8」の字によじる。餌物(えもの)に付着すると、紐(ひも)を結んだような結節をつくる。腐肉に集まる習性があり、舌歯を餌物の体内に突き刺し、これを元の位置へ引っ込めるようにして肉や内臓をそぎ取る。魚類のほか、泥の中にすむ貝類、エビ・カニ類、多毛類なども食べる。漁網に入った動きの鈍い魚類、イカ類の皮膚に穴をあけたり、口や鰓孔から侵入して肉や内臓を食べ、また、このとき多くの粘液で網を損じるので漁業者に嫌われる。夏から秋にかけて産卵する。卵はどんぐり形を呈して大きく、1尾がはらむ卵の数は少なく、50個以下である。

 太平洋、大西洋の深海に13種余りが知られている。日本には5種がいて、外鰓孔が6~8個のグループと、1個のグループとに大別できる。

 和名ヌタウナギinshore hagfish/Eptatretus burgeriは6個の外鰓孔をもち、本州中部地方以南の日本各地、東シナ海、朝鮮半島南部などに分布する。10メートル以浅にも生息するので、イソメクラともいわれた。地方によってはアナゴともいう。体長60センチメートルぐらい。体は茶褐色。産卵期は8~10月。卵殻は長さ22ミリメートル、径9ミリメートル、多数の糸状突起が両極にある。一尾が抱く卵の数は20個前後。夏にやや美味である。このグループには本種のほかに深海性のクロヌタウナギEptatretus atamiとムラサキヌタウナギEptatretus okinoseanusがいるが、クロヌタウナギの外鰓孔は互いに接近して1列に並ばず、ムラサキヌタウナギの外鰓孔は1列に8個並ぶことで区別できる。

 外鰓孔が1個のグループには、ホソヌタウナギ(旧和名メクラウナギ)Myxine garmaniとオキナホソヌタウナギ(旧和名オキナメクラ)Myxine paucidensがいる。ホソヌタウナギの舌歯の前列と後列の歯はそれぞれ12本またはそれ以下である。体色は青紫色。オキナホソヌタウナギは、体色はホソヌタウナギに似るが、舌歯の前列と後列の歯がそれぞれ6本と7本である。ホソヌタウナギ、オキナホソヌタウナギとも全長は50センチメートルぐらい。いずれも深海底に生息する希種で、生態は明らかでない。

[落合 明・尼岡邦夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ヌタウナギ
ヌタウナギ科」のページをご覧ください

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ヌタウナギ」の用語解説はコトバンクが提供しています。

ヌタウナギの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation