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ヌーベル

デジタル大辞泉

ヌーベル(〈フランス〉nouvelle)
コント(短編小説)とロマン(長編小説)の中間の長さの小説。中編小説。
多く複合語の形で用い、新しい、新たな、の意を表す。「ヌーベルバーグ」

出典:小学館
監修:松村明
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ヌーベル
ぬーべる
Jean Nouvel
(1945― )

フランスの建築家。1966~1971年フランス国立美術学校(エコール・デ・ボザール)で建築を学ぶ。在籍中の1967年から建築家クロード・パランClaude Parent(1923―2016)と後に思想家となるポール・ビリリオPaul Virilio(1932― )のもとで働き、彼らに学ぶ。1968年パリ五月革命に参加。1970年設計活動を開始。エコール・デ・ボザール卒業後、1976年フランス建築家運動「Mars 1976」に参加。1977年建築家組合設立メンバーとなる。1980年からパリ・ビエンナーレの芸術監督を務める。1991年、IFA(フランス建築研究所)副総裁。

 ヌーベルはコンペに精力的に参加し、プロジェクトごとに異なる手法を発明していくデザインの多様性が特徴である。初期のプロジェクトでは、ビリリオとパランが唱えた「斜めの機能」の概念や、ジェームズ・スターリングの影響を受けていた。たとえば、デルビゴ邸(1973)は、傾斜した打ち放しコンクリートによって構成されており、こうしたデザインの系譜は、片持ち梁(ばり)(一端が支持固定され、他方が自由に動く梁)の構造が大胆にはりだすトゥール・コングレス・センター(1993)や、庇(ひさし)を突出させたスイスのルツェルン文化センター(1998)へと続く。またパランの彫刻的な造形は、黒い塊のようなヌーベルの東京の第二国立劇場コンペ案(1986)にも影響を及ぼしている。

 巨大なスクリーンとしての建築も、ヌーベルの特徴である。もっとも重要な作品のアラブ世界研究所(1987、パリ)は、カメラの絞りのように窓の開口を変化させ、採光を調節する240枚のパネルによってスクリーンが構成された。それはハイテク風のデザインであると同時に、イスラムの幾何学的な模様を連想させる装飾性をもつ。また研究所の図書室の螺旋(らせん)のスロープではサマラ(ロシア)のモスクを引用し、セーヌ川沿いのガラス面にはパリの歴史的な街並みがシルクスクリーンでプリントされている。薄い白大理石のタイル群が囲む中庭や地下の多柱室ホールも、イスラムの空間を連想させる。ハイテクとイスラムのデザインを巧みに融合させ、イスラムの建築に対して与えられるアガ・カーン賞をヨーロッパにおいて獲得した唯一の作品である。カルチエ財団社屋(1994、パリ)は、通り沿いに巨大なガラスのファサードを立て、およそ半分のボリュームを地下に埋め、外観のガラスのスクリーンに自然を映し出している。

 ほかにもさまざまな手法を試みている。ニームのネモジュス集合住宅(1987)では、住宅で使われない工場の外部階段やオフィス用のパーティションを使う。リヨン・オペラ座(1993)では、19世紀のオペラ座の頂部に半円筒のボリュームを付加している。その一方でヌーベルは谷崎潤一郎の『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』に感銘を受け、リヨン・オペラ座やトゥール・コングレス・センターにおいて、闇の中のなまめかしい光の効果を追求した。ギャラリー・ラファイエット(1996、ベルリン)は、万華鏡のような円錐(えんすい)形の吹抜けが複数のフロアを上下に貫く。ほかにもヌーベルは、建築を消すようなデザインを提案している。たとえば無限の塔プロジェクト(1989、パリ)やスペインの文化センター計画(1999、マドリード)では、高層ビルが徐々に空の色に溶けていくような効果を追求している。このアイデアは、東京・汐留(しおどめ)の電通本社ビル(2002)に継承された。東京・台場の「グッゲンハイム美術館計画」(2001)では、建築の存在を人工の山のなかに隠した。

 芸術文化勲章シュバリエ章(1983)、フランス建築グランプリ(1987)、エケール・ダルジャン賞(1993)受賞。AIA(アメリカ建築家協会)名誉会員(1981)、RIBA(英国王立建築家協会)名誉会員(1995)。そのほかのおもな建築作品にブゾンの外科医院(1979、パリ市の北方バルドワーズ県)、ベルフォールの劇場改築(1984)、ホテル・サン・ジェームズ(1989、ボルドー)、ホテル・レ・テルム(1992、ダクス)、CLM/BBDO広告会社本社ビル(1993、パリ市の西オー・ド・セーヌ県)、ユーラリール・コマーシャル・センター(1994、リール)など。

[五十嵐太郎]

『『ジャン・ヌーヴェル リュミエール――光』(1995・TOTO出版)』『「ジャン・ヌーヴェル」(『GAドキュメントエクストラ07』1996・エーディーエー・エディタ・トーキョー)』『特集「ジャン・ヌーヴェル100プロジェクト 1~3」(『建築文化』1996年7、9、12月号・彰国社)』『El Croquis 65/66; Jean Nouvel 1987-1994 (1994, El Croquis, Madrid)』『Olivier BoissièreJean Nouvel (1996, Birkhäuser, Basel)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ヌーベル
〘名〙 (nouvelle)
① コント(短編小説)とロマン(長編小説)の中間の長さの小説。中編小説。
② 多く複合語の形で用い、新しい、新たな、の意を表わす。「ヌーベルバーグ」

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