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ハムレット

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ハムレット
Hamlet
イギリスの作家シェークスピア悲劇。5幕 19場。 1600~01年執筆。初版 (1603) は不良版で,第2版 (04) が作者の原稿に忠実であると考えられる。 12世紀のデンマークの歴史家サクソ・グラマティクスの『デンマーク人の事跡』に発し,フランスを経てイギリスに伝わったハムレット伝説はすでに 1590年以前に脚色されロンドンで上演されていたが,この T.キッド作と伝えられる『原ハムレット』 Ur-Hamlet (現存せず) を原典として創作されたもの。父王を殺して王位と王ガートルードを奪った叔父クローディアス王子ハムレットが討つ物語であるが,母に対して愛憎なかばするハムレットの心理や,行動よりも思考に傾き,生と死の問題に悩むその姿は永遠にこの劇を問題作にしている。有名な独白や,ハムレットに捨てられ,さらに父親を殺される不幸な娘オフィーリア狂乱の場など見せ場にも富んでいる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ハムレット(Hamlet)
シェークスピアの四大悲劇の一。5幕。1602年ごろ初演。デンマークの王子ハムレットが、父王を毒殺して王位に就き、母を妃とした叔父に復讐する物語。ハムレットはその思索的な性格のために悩み、恋人オフィーリアをも捨てて狂死させ、苦悩のすえに復讐を遂げるが、自分も命を落とす。
トーマ作曲のオペラ。5幕。1868年パリで初演。シェークスピアの題材をとった同名のオペラ作品のなかで最も多く上演される。フランス語の読みに従い「アムレ」ともする。

出典:小学館
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編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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とっさの日本語便利帳

ハムレット
シェークスピア作『ハムレット』の主人公であるデンマークの王子。問題を容易に解決できずに憂鬱な思索にふける内向的性格の典型とされたが、二〇世紀にはハムレットの行動家としての人間像が強調された。

出典:(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」

デジタル大辞泉プラス

ハムレット
1964年製作のソ連映画。シェークスピアの同名戯曲の映画化。監督:グリゴリー・コージンツェフ、出演:インノケンティ・スモクトゥノフスキー、アナスタシア・ベルチンスカヤほか。

出典:小学館
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ハムレット
1990年製作のアメリカ映画。原題《Hamlet》。シェークスピアの同名戯曲の映画化。監督:フランコ・ゼフィレッリ、出演:メル・ギブソン、グレンクローズ、アラン・ベイツ、ポール・スコフィールド、イアン・ホルム、ヘレナ・ボナム・カーターほか。

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ハムレット
1996年製作のイギリス映画。原題《Hamlet》。シェークスピアの同名戯曲の映画化。監督・主演:ケネス・ブラナー、共演:ケイト・ウィンスレット、ジュリー・クリスティ、デレク・ジャコビほか。

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ハムレット
2000年製作のアメリカ映画。原題《Hamlet》。シェークスピアの同名戯曲を、舞台を現代に置きかえて映画化。監督:マイケル・アルメレイダ、出演:イーサン・ホーク、カイル・マクラクラン、ビル・マーレイ、サム・シェパード、リーブ・シュレイバーほか。

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ハムレット
1948年製作のイギリス映画。原題《Hamlet》。シェークスピアの同名戯曲の映画化。監督・主演:ローレンス・オリビエ、共演:ジーン・シモンズ、ベイジル・シドニー、クリストファー・リー、ピーター・カッシングほか。第21回米国アカデミー賞作品賞受賞。同主演男優賞(ローレンス・オリビエ)、美術賞(白黒)、衣裳デザイン賞(同)受賞。第2回英国アカデミー賞作品賞受賞。

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ハムレット
アメリカ、ニューヨークにあるアルゴンキンホテルのマスコット(通称アルゴンキンキャット)を務めるオス猫に代々付けられる名。

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世界大百科事典 第2版

ハムレット【Hamlet】
イギリスの劇作家シェークスピアの悲劇。1601年ころ作,02年ころ初演。原話は北欧の民話で,12世紀のデンマークの史家サクソ・グラマティクスが書き記したものを基にしたフランス語の物語をシェークスピアが読んだ節はあるが,直接下敷きになったのは,1580年代末にロンドンで上演されて人気を呼んだ作者不詳の劇(《原ハムレット》と呼びならわされる。作者はT.キッドという説もある)であったと想像される。デンマーク王子ハムレットは父王の急逝後あまりにも早く母が父の弟で王位を継いだクローディアスと再婚したことに悩むが,やがて父の亡霊によって父が叔父に毒害されたことを告げられる。

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はむれっと【ハムレット】

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日本大百科全書(ニッポニカ)

ハムレット
はむれっと
Hamlet

イギリスの劇作家シェークスピアの五幕悲劇。1601年ごろの作。ハムレット王子の原話は12世紀のデンマークの歴史家サクソ・グラマティクスの『デンマーク史』(1514)にみえており、すでに1589年にはロンドンでハムレット劇が上演されていた。その作者はキッドと推定され、作品は「原ハムレット」と呼び習わされているが残存しない。シェークスピアはこれに基づいて新しい戯曲を書いたものと想像される。

 デンマークのハムレット王が急逝したので、王妃ガートルードはまもなく王の弟クローディアスと再婚し、クローディアスが王となる。ハムレット王子は早すぎた母の再婚を嘆くが、やがて先王の亡霊が現れ、弟によって毒殺されたことを王子に告げる。ハムレットは復讐(ふくしゅう)のために狂気を装い、最愛の宰相ポローニアスの娘オフィーリアまでも失うことになる。

 知識人のハムレットは亡霊の素性を疑い、王の本心を探るため国王殺しの芝居を見せるが、王は顔色を変えて立ち上がる。ハムレットは母の私室に呼ばれ、王に対する無礼をとがめられるが、彼は逆に彼女の誤った再婚を難詰する。その間に壁掛けの後ろに隠れたポローニアスを王と誤って刺殺するが、最後に王妃と和解する。王は身の危険を感じ、ハムレットをイギリスに送ってイギリス王に彼を殺させようとする。しかしハムレットは海上で王のイギリス王あての親書を改竄(かいざん)して、監視役のローゼンクランツ、ギルデンスターンの処刑をイギリス王に命じ、自身は海賊船を利用して帰国する。一方、父と恋人を失ったオフィーリアは狂死し、父の死はクローディアスによるものとして誤解したポローニアスの息子レアティーズは、王の奸計(かんけい)にのせられてハムレット殺害に一役を買うことになる。王はハムレットとレアティーズのフェンシング試合を仕組むが、その席上で王妃は、王がハムレットのために用意した毒酒を飲んで死に、ハムレットもレアティーズも1本の毒剣のために死ぬことになるが、最後にハムレットは同じ毒剣で王を刺して復讐を遂げ、王位はノルウェー王子に譲られることになる。

[小津次郎]

知識人の精神史を描く

『ハムレット』の創作された年は、シェークスピアの属する宮内大臣一座にとって財政危機の時期であり、観客動員の必要があったため、当時流行の復讐悲劇を書いたものと推定されるが、形式的にはその伝統を守りながら、戯曲の重点は主人公ハムレットに置かれている。教養も豊かで、国民の信望も厚く、宮廷の華とうたわれた青年王子ハムレットが、父の突然の死と、母の早すぎた再婚に衝撃を受け、憂鬱(ゆううつ)に陥ったやさきに亡霊の出現にあい、叔父王殺害によって父の復讐を遂げた。しかし、国家の秩序回復を図らねばならぬ義務を負わされて、精神の安定を失い、恋人を失い、誤って人を殺し、ついには自分自身が殺されんがためにイギリスに送られるという波瀾(はらん)に満ちた生涯を送り、最後にはすべてを神の摂理にゆだねる心境に到達するという、1人の知識人の精神史を描いたものとして世界の演劇史上に特筆すべき作品となっている。続く『オセロ』『マクベス』『リア王』とともに、シェークスピアの「四大悲劇」の一つに数えられている。日本では1903年(明治36)11月、土肥春曙(どいしゅんしょ)、山岸荷葉(1876―1945)の翻案による『ハムレット』が川上音二郎一座により上演され、また1907年11月には、坪内逍遙(しょうよう)訳による『ハムレット』が文芸協会演芸部によって初めて上演された。

[小津次郎]

映画

イギリス映画。1948年作品。ローレンス・オリビエ監督。映画、舞台双方においてイギリスきってのスター俳優であったオリビエの『ヘンリイ五世』(1944)に続く主演兼監督作。映画と演劇のスタイルを混淆(こんこう)させた前作とは異なり、撮影はほとんどセットの中に限定され、パンフォーカス撮影(近景から遠景までを鮮明に映し出す撮影技法)や移動撮影、スポットライト的照明など、映画技法・技術の粋(すい)を凝らした演出が試みられた。プロットにも大胆な省略や変更が施され、物語の求心力が強められている。オリビエ以下優れた俳優陣の演技力はいうに及ばず、撮影デズモンド・ディキンソンDesmond Dickinson(1902―1986)、美術ロジャー・ファースRoger Furse(1903―1972)、装置カーメン・ディロンCarmen Dillon(1908―2000)、音楽ウィリアム・ウォルトンと、一流のスタッフを結集、イギリス・アカデミー作品賞に加えて、アカデミー作品賞、主演男優賞、美術監督・装置賞、衣装デザイン賞を受賞した。オリビエが主演、監督したシェークスピアものにはもう一本、カラーで映画化した『リチャード三世』(1955)がある。なお『ハムレット』はその後も映画化され、フランコ・ゼッフィレッリ版(1990)、ケネス・ブラナー版(1996)、マイケル・アルメレイダMichael Almereyda(1960― )版(2000)がある。

[宮本高晴]

『木下順二訳『ハムレット』(講談社文庫)』『福田恆存訳『ハムレット』(新潮文庫)』『M・スコフォールド著、岡三郎・北川重男訳『ハムレットの亡霊』(1983・国文社)』『J・パリス著、谷口正子・植田祐三訳『ハムレット――構造分析的試論』(1984・国文社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ハムレット
(原題Hamlet) 戯曲。五幕。シェークスピア作。一六〇一年ごろ成立、一六〇二年ごろ初演。デンマーク王子ハムレットが、父王を毒殺して王位についた叔父クローディアスや不貞の母ガートルードへの復讐と、オフィリアとの悲恋の間に苦悩する運命を描く。作者の四大悲劇の一つ。日本では明治三六年(一九〇三)東京本郷座で川上音二郎一座が翻案により演じ、また、同四〇年には坪内逍遙訳・演出によって本郷座で土肥春曙、東儀鉄笛、松井須磨子らが初演。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

ハムレット
Hamlet
イギリスの劇作家シェークスピアの四大悲劇の1つ
1601年ころの作で,02年に初演された。デンマーク王子ハムレットは,母と結婚して王位についた叔父が父を毒殺した事情を父の亡霊によって知らされ,苦悩の末復讐 (ふくしゆう) を果たすが,自分も毒剣に倒れるという物語。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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