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ハンカチーフ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ハンカチーフ
handkerchief
手や顔をふいたり,装身具として用いる小型の布。 hand (手) と kerchief (頭にかぶる布) の複合語。中世末期,従来頭にかぶっていたカーチフを装飾的に手に持つようになり,16世紀にはこれをポケットハンカチーフと呼び,純然たるアクセサリーとしてポケットからのぞかせたり,手に持った。実用本位のものは,当時はナプキンと呼ばれ,北イングランド,スコットランドなど,地方によっては今日でもこの名が残っている。 1785年にフランスの王妃マリ・アントアネットは「ハンカチーフは正方形にすべし」との布告を出している。

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デジタル大辞泉

ハンカチーフ(handkerchief)
手をふいたり、装飾に用いたりする小形の四角い布。木綿・麻・絹などを用い、レースや刺繍(ししゅう)をしたものもある。ハンカチ。ハンケチ 夏》

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ハンカチーフ【handkerchief】
日本ではおもに手ふきとして,欧米ではおもに鼻ふきとして実用され,また装飾品としても用いられる方形の小布。日本では略してハンカチ,ハンケチと呼ばれることが多く,手巾(しゆきん)ともいう。ローマ帝政時代に顔をふいたり手に持ったりしたスダリウムや,食事の際に手をふいたマッパ起源と考えられている。これらは,競技のスタート合図に振ったり,教会が手に持つなど,儀式的な用い方もされた。ルネサンスのころからイタリアで装飾品として流行しはじめ,16世紀に上流階級の間で盛んに用いられるようになって,ハンカチーフの称も生まれた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ハンカチーフ
はんかちーふ
handkerchief

小形で四角な手ふき布。手巾(しゅきん)。日本ではハンカチ、ハンケチと略称されている。手や汗ふきなどの実用目的のものと、装飾用のものとがある。現代では、男子上衣の胸ポケット用のものは純然たる装飾用だが、その他のものは装飾性の多少を問わず実用にも供され、使わないときはポケットやハンドバッグの中にしまい込まれている。用途に応じて材質やサイズはさまざまで、礼装、おしゃれ用の純然たる装飾用には絹や麻地が、実用向きには吸湿性のよい麻や木綿や、これらと合繊の混紡地が使われる。数量的には木綿が圧倒的に多い。とくにローンなど、経(たて)糸と緯(よこ)糸の太さがあまり異ならない平織地が多く使われ、実用本位のものにはガーゼやタオル地のものもある。サイズは種々あるが、一般的に男子用は40センチメートル四方以上、女子用は30センチメートル内外で、ガーゼやタオル地のものは、やや小形が多い。白や色無地のほか、さまざまな織り模様入り、プリント、刺しゅう、ドロンワーク、レースなどの装飾が施されたものも多い。

 語源には諸説あるが、次の説が有名である。婦人の頭にかぶられていた四角い布、カーチーフkerchiefが、中世末期に上流の人々の間で装飾として手に持たれるようになり、16世紀になると、用途上のことばの分化がおこり、ネックやポケットの語がつけられて、ネッカチーフneckerchief、ポケットハンカチーフpockethandkerchiefなどの語が発生した。この、ポケットハンカチーフから発展したのが今日のハンカチーフと考えられる。

 16世紀のものは豪華、装飾的で、絹やリネン地にみごとなレースや刺しゅうを豊富に施し、なかには宝石や房飾りのついたものまでみられる。形も四角に限らず、円、楕円(だえん)形など、さまざまなものがあった。これらは扇や手袋と同等な、服装の一部をなす重要なアクセサリーであり、純然たる装飾用であった。この流行は男子にも及び、17~18世紀には、男子の長上衣ジュストコールのポケットから装飾的にのぞかせていた。今日の胸ポケットのハンカチーフは、この名残(なごり)かと思われる。実用に供されるものはナプキンnapkinと称して区別した。スコットランドなどに、いまなお、この呼称が残っている地方がある。実用本位のハンカチーフに相当するものは、古代エジプトにも存在し、ギリシア・ローマ時代には、顔をふいたり、当時、手づかみであった食事に際して、手をふいたりする布片が存在し、マッパmappaとよんでいた。また、極端に豪華な装飾用ハンカチーフの流行は、19世紀中ごろまで続いたのち廃れた。

[田中俊子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ハンカチーフ
〘名〙 (handkerchief) =ハンカチ
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一「はふり落ちる涙の雨をハンカチーフで拭止めた」

出典:精選版 日本国語大辞典
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