@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

バイオマス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

バイオマス
biomass
生物現存量生物量ともいう。一定の空間に存在する動植物すべてを有機物として換算した。もとは生態学で用いられていた学術用語であるが,近年,生物,特に植物を新しい資源として有効に利用しようという気運が高まるにつれ,より広い意味で使われるようになった。食糧飼料,肥料などに利用されることもあるが,おもな目的は再生可能な植物資源をエネルギー源として利用しようというもので,ジャイアントケルプマコンブ (真昆布)などの海草を原料とするメタンガスの発酵生産,樹葉からの燃料油の採収などが行われている。文部科学省の調査では,1年間に 1550億tのバイオマスが地球上で生産されており,そのうちエネルギーとして利用可能な潜在量はメタン換算で 275兆 kcalとしている。しかし,技術的な課題の解決とともに,生産コストや地球環境への影響,食糧生産との関係など検討すべき課題は多い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵

バイオマス
間伐材や製材のおが屑、剪定(せんてい)枝葉建築廃材畜産で生じる糞尿、下水道の汚水処理場で集められた有機物、家庭の台所のごみなど生物起源のエネルギー資源総称。再生可能エネルギーの1つ。二酸化炭素燃焼時に発生するが、再びこれらの生物の成長時に吸収・固定されるため、正味排出はゼロとされ、燃焼によるエネルギー回収で化石燃料を回避できる。直接燃焼して熱や電力を得たり、発酵させてガスを取り出し(バイオガス)、コジェネレーションで燃焼したり、エタノールなどの液体燃料に転換して自動車燃料に用いるなど、利用方法も多岐にわたる。欧州では広く普及し、スウェーデンではバイオマスがエネルギー供給の2割を担っている。日本では、製紙工場での黒液(パルプ製造時の廃液)・廃材の燃焼など一部の例を除けば、普及が遅れている。2002年12月には、農林水産省を中心に「バイオマス・ニッポン総合戦略」が閣議決定され、新・国家エネルギー戦略でも柱となっている。
(飯田哲也 環境エネルギー政策研究所所長 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

バイオマス
生物資源で、エネルギーとして利用できるもの。農業廃棄物、サトウキビ石油に類似した液体燃料を抽出できる植物などを指す。乾燥地帯でも育ち、成長が早く、高発熱量の炭化水素を多く含有する種類が望ましい。ホルトソウ、アオサンゴユーカリなど、多くは切り口から乳液状の液体が出るラテックス植物が検討されている。石油植物の実用化には種の探索と改良、精製法などの研究が必要。
(槌屋治紀 システム技術研究所所長 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

朝日新聞掲載「キーワード」

バイオマス
再生可能な生物由来の資源。バイオマスのエネルギー利用は、廃食用油を加工したBDFや間伐材の木質ペレット化のほか、食品廃棄物や家畜排泄(はいせつ)物からメタンを精製する方法などがある。燃やして出るCO2は再び植物に吸収されてバイオマスとして循環するので、地球温暖化対策の一つに位置づけられている。 バイオマス原料の収集から燃料製造・利用まで一貫したシステムを構築し、地域循環型のまちづくりをめざす地域を、農水省や環境省などが「バイオマス産業都市」に選定している。全国で現在22カ所。牛久市は一昨年6月に選ばれた。
(2015-02-25 朝日新聞 朝刊 茨城・1地方)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

バイオマス(biomass)
ある空間内をある時点で占める生物体の量。重量またはエネルギー量で表す。生物体量。生物量。
生物を利用して有用物質やエネルギーを得ること。また、その生物体。生物資源

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

農林水産関係用語集

バイオマス
「再生可能な生物由来の有機性資源で、化石資源を除いたもの」。バイオマスは、地球に降り注ぐ太陽のエネルギーを使って、無機物である水と二酸化炭素から、生物が光合成によって生成した有機物であり、ライフサイクルの中で、生命と太陽エネルギーがある限り持続的に再生可能な資源である。

出典:農林水産省

栄養・生化学辞典

バイオマス
 資源,もしくは資源量として生物をみること.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

バイオマス【biomass】
生物体量または生物量ともいう。ある時点に任意の空間内に存在する特定の生物群の量を,重量やエネルギー量で表したもの。乾燥重量を用いることが多いが,湿重量や,ときには生物体の主要な構成成分である炭素や窒素量で表すこともある。現存量と同義に用いることも多く,植物についてはとくにその傾向が強い。日本で〈バイオマス〉と表現する場合は,石油エネルギーに代わる生物エネルギー資源としての生物量の意味が強くなり,1973年秋以降の石油危機問題と関連して広く一般的に使われるようになった。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

バイオマス【biomass】
ある時点にある空間内に存在する生物の量。重量またはエネルギー量で表す。生物量。生物体量。
エネルギー源または化学・工業原料として利用される生物体。また、生物体をそのように利用すること。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

バイオマス
ばいおます
biomass
ある時点にある空間に存在している生きた生物体の量をいい、生物体量、生物量、現存量ともいう。普通、バイオマスは重量あるいはカロリー量で表され、個体群や生物群集について用いられる。
 バイオマスは、あくまである時間断面における生物の量を表したもので、それまでの生物生産の結果として存在する量である。生物は、一方で繁殖や成長などによって絶えず生産され、他方では死亡や捕食などを通じて絶えず失われていく。バイオマスはこれら背反する二つの過程のなかで表されるある時点における量で、生産性あるいは生産速度と混同してはならない。海の藻場やサンゴ礁での純一次生産速度は、熱帯降雨林に匹敵するほど大きいが、バイオマスは20分の1以下である。[牧 岩男]

利用の技術

従来、農業においては目的とする生産物の収量にのみ重点が置かれ、しかも貨幣経済のなかでの収支を問題とし、それらを基調として農業技術の開発が行われて近代農業が確立された。しかし、1978年(昭和53)末からの第二次石油ショックが契機となって、植物体に有機物として蓄えられた太陽エネルギーを積極的に利用することが考えられるようになり、バイオマスとかバイオマスエネルギーという用語がしばしば用いられるようになった。そして広くは植物性廃棄物などのエネルギー化や、生物生産の目的となっている以外の未利用部分のエネルギーとしての活用を含めての意味で用いられている。農学関係でバイオマスという場合には、一定面積からの最大のカロリー生産量を期待して、どのような植物がよいかの広範囲な探索調査が進められ、生産量とエネルギー化の両面から研究が行われている。話題となっているものには、アルコール生産原料としてのサトウキビ、サツマイモ、キャッサバなどや、含有精油成分を考えてのユーカリノキ、コパイフェラなどがある。
 また、植物全体としての収量のもっとも高い植物はないかという面から探索研究が進められ、ネピアグラスは1ヘクタール当り60~80トンが見込みうるということで注目を浴びている。しかし種類によって、それぞれ発酵によるアルコールとかメタンガス生産の原料としてエネルギー化をするとか、精油成分蒸留とか溶剤による抽出を行わなければならない。したがって、原料生産とエネルギー化の過程における消費エネルギーと生産エネルギーの収支と、貨幣経済のなかでの収支がどのようになるかを、十分に検討する必要がある。また、このような場合エネルギー化のみを考えるのではなく、付加価値の高い抗菌性物質とか医薬として利用できる成分などの探索を行い、複合的にみての評価を行う必要がある。
 さらに農学上、生態学的用語を取り入れるとすれば、バイオマスという用語のもつ基本的な意味を理解し、エネルギー化のみにこだわらず、その考え方のもとに複合的な組合せによる総合的な最大生産量をあげうる生産体系を考えるべきであろう。[近藤典生]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

バイオマス
〘名〙 (biomass)
① 生物量。生物体量。一定空間内に存在する生物体の量を、重量ないしエネルギー量で示したもの。
② 生物群をエネルギー源として利用すること。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

バイオマス
バイオマス
biomass

生物,とくに植物を資源の面からみたときの名称.石油,石炭,ウランなどの有限資源に対して,自然界で再生可能な資源の一つと位置づけられる.植物は死滅したり,燃料,化学工業原料などとして用いられても,最終的には水,二酸化炭素,窒素,リン,カリウム,その他を含む有機または無機質へ転化され,これらは自然界の光合成循環系に組み込まれ,植物群として再生される.このように,大気中の二酸化炭素から再生できるバイオマスは,燃焼しても大気中の二酸化炭素濃度を増やさないエネルギー資源と考えられ,重要視されている.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

バイオマス」の用語解説はコトバンクが提供しています。

バイオマスの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation