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パステル

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

パステル
pastel
絵画材料。クレヨンと同系の絵具であるが,ろう分はなく,白粘土が混入されている。少量の粘着剤が加えてあるため,重ね塗りができるのが特徴。 17世紀頃から使われだし,18世紀前半にイタリアの女流画家ロザルバ・カリエラがフランスで流行させた。そののち指先でぼかして,外郭のみ棒先で強調する技法が普及し,ラ・トゥールシャルダンなどの名画家を生んだ。 19世紀に入ると,ドガは色つきの用紙にパステルで明暗を強調した新しい技法を生み出し,その後ルドンボナールなどにより好んで使われた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

パステル(pastel)
固形絵の具の一。粉末顔料に白粘土をまぜ、アラビアゴムなどの粘着剤で棒状に固めたもの。
パステル画」の

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

パステル【pastel】
乾性絵具の一種で,粒径をそろえた微粉の顔料を棒状に固めたもの。また,これを用いて描いた絵をいうこともある。成形助剤としてトラガカントゴムの薄い水溶液を加えたものが多いが,アラビアゴム,脱脂乳などを使うこともある。これらの添加物は顔料の定着にはなんら作用しないので,パステルで描いた作品は完成後に,透明な樹脂アルコールで溶いた定着液(フィクサティフ)の噴霧によって固定し,さらに保存に当たっては表面をこすらないようパラフィン紙を挟んでおくなどの注意が必要である。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

パステル【pastel】
粉末顔料を白粘土に混ぜ、アラビアゴムなどで棒状に練り固めた固形絵の具。粒子が細かく、不透明。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

パステル
ぱすてる
pastel 英語 フランス語
西洋画の画材の一種で、素描に用いられる。チョークの粉末などの顔料(がんりょう)を水溶性のつなぎ剤で固めたものを粘(ねば)りチョーク(人造チョーク)と総称するが、このうち比較的柔らかいものを一般にパステルとよぶ。しかし、素描が天然あるいは人造チョークのどちらで描かれたかを判別するのはむずかしく、単にチョーク、または色を特定して黒チョーク、白チョークのように表記するのが普通である。パステルと表記されるのは、多色で、この画材独特の粉っぽい柔らかさが明確なものに限られるようである。
 パステル製造の試みは比較的早く、16世紀初めにはすでに素描に用いられていた。パステロpastelloということばが文献に登場するのは16世紀末で、このころにはイタリアのみならず、北ヨーロッパにも広まった形跡がある。しかし、18世紀までは硬質のチョークのほうが圧倒的に好まれた。パステルの発色材となる顔料は、具体的には絵の具のそれとほとんど同じだが、2、3種類の顔料の配合比を変えるだけで、驚くほど多くの色彩が生まれる。良質のパステルを得るための条件はむしろつなぎ剤にある。顔料はそれぞれ固有の粘性と固着性があるため、つなぎ剤は各顔料に応じて調整しなければならない。古い文献にみえるつなぎ剤の種類は実に多様で、しばしば神秘的ですらある。すなわち、砂糖飴(あめ)、アラビアゴム、トラガカントゴム(小アジア、ペルシアに産するマメ科植物の樹脂)、ミルク、ホエイ(チーズ製造時に凝乳から分離した液)、イチジクの樹液、ビール、麦芽汁、膠(にかわ)、獣尿、蜂蜜(はちみつ)、糊(のり)、焼石膏(しょうせっこう)などである。近代ではトラガカントゴムが基本的つなぎ剤となったが、今日ではメチルセルロースがそれにかわっている。
 パステルの発色と柔らかさが素描作品に十分に発揮されるようになるのは18世紀になってのことで、とりわけフランスの画家たちに好まれた。19世紀後半、ドガはパステルによる絵画的な重厚な作品を生み出したが、ルノアール、メアリー・カサット、ロートレックらもこの画材を用いて優れた素描を数多く残している。パステルが多用されるようになった背景には、それ自体の質的向上のほかに、作品保存のためのフィクサティーフ(とめニス)の開発が考えられる。[八重樫春樹]
『技法叢書編集室編『パステル画の用具と描き方』(1979・美術出版社) ▽岡崎利雄著『パステル画の技法』(1981・雄山閣出版)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

パステル
〘名〙 (pastel)
① 画材の一種。粉末顔料と微量の粘着剤、白粘土あるいはゴム溶液をこね合わせて固めた棒状絵の具。パス。
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「動物が蹲踞(うづくま)って居る所をパステルで書いてある」
② 化粧品の一つ。粉末顔料を固めたもの。色おしろい。
※放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉一「画架のパステルへ暫く眼をつけた」

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