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パベーゼ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

パベーゼ
Pavese, Cesare
[生]1908.9.9. サントステーファノベルボ
[没]1950.8.27. トリノ
イタリアの小説家,詩人。英米文学に強い関心を示し,すぐれた翻訳を多数残した。反ファシズム活動のため,流刑 (1935~36) 。難解な叙事・抒情詩集『働き疲れて』 Lavorare stanca (36) のなかに,後年の神話的文学観が凝縮されている。ストレーガ賞を受賞 (50) した名声のさなかに自殺。主著,小説『故郷』 Paesi tuoi (41) ,『青春の絆』 Il compagno (47) ,『月とかがり火』 La luna e i falò (50) ,小説集『美しい夏』 La bella estate (49) ,『鶏の鳴くまえに』 Prima che il gallo canti (49) 。ほかに,神話論『異神との対話』 Dialoghi con Leucò (47) ,日記『生きるという仕事』 Il mestiere di vivere (52) などがある。

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世界大百科事典 第2版

パベーゼ【Cesare Pavese】
1908‐50
イタリアの詩人,小説家。北イタリア,ピエモンテ地方の丘のなかの町サント・ステファノ・ベルボに生まれた。幼いころ父の死に伴い同地の別荘を引き払ったため,小学校の低学年を除き,学校教育のすべてをトリノで受けた。高校時代には文学者で反ファシズム思想の持主アウグスト・モンティの影響を強く受けた。大学ではアメリカ文学を専攻し,卒業論文にはホイットマンの詩を選び,1932年にはメルビル《白鯨》の翻訳を発表した。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

パベーゼ【Cesare Pavese】
1908~1950 イタリアの小説家・詩人。アメリカ文学をモデルに、抒情性と叙事性とが共棲する特異な神話的物語世界を構築。ビットリーニとならぶネオレアリズモの旗手として名声を確立した直後、自殺。小説「故郷」「月とかがり火」、詩集「働き疲れて」など。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

パベーゼ
ぱべーぜ
Cesare Pavese
(1908―1950)
イタリアの小説家、詩人。北イタリアのピエモンテ地方の丘陵地帯に生まれ、ほとんどの学校教育をトリノ市で受けた。高校時代には、グラムシやゴベッティを信奉する教師アウグスト・モンティの影響を受け、反ファシズム思想を培った。トリノ大学ではアメリカ文学論を専攻、卒業論文はホイットマン論。1933年、出版社エイナウディ社の創設に参加、雑誌『クルトゥーラ』に英米文学論を掲載した。これらは死後出版の『アメリカ文学論その他』(1951)に収録されている。他方、メルビル、ジョイス、ドス・パソス、フォークナーら、多数の現代英米文学を翻訳して、ビットリーニモンターレチェッキらとともに、ファシズム体制下にありながらきたるべき新文学の萌芽(ほうが)を用意した。また『クルトゥーラ』誌の編集長をしていた35年に、反ファシズム活動によって逮捕、イタリア半島の南端にある僻村(へきそん)に流刑された。流刑地で校正にあたった詩集『働き疲れて』(1936)は、43年に決定版として再編成のうえ出版されたが、特異な神話観に支えられたこの「物語・詩」は、20世紀イタリアのもっとも優れた詩集であると同時に、後年のパベーゼの膨大な長・短編小説群の母体ともなった。流刑地での体験は、北イタリアの青年知識人に南イタリアの風土とそこに生きる無名の民衆への共感の目を開かせ、それは叙情的な長編小説『流刑』(1936執筆)に結晶したが、公刊されたのは10年後の『雄鶏(おんどり)の鳴くまえに』(1949)のなかにおいてであった。この作品集には、レジスタンス期の北イタリアにおける知識人の苦悩を描いた長編『丘の上の家』が併録されている。
 注目したいのは、最初に発表された長編『故郷』(1941)で、「叙事・叙情」の手法を用いたこの作品は、ビットリーニの『シチリアでの対話』(1941)と並んで、ネオレアリズモ文学の出発点となった。スペイン内戦を背景に、無知な青年の知的成熟を描いた作品には、長編『青春の絆(きずな)』(1947)がある。三部作『美しい夏』『丘の上の悪魔』『女だけの世界』(ともに1949)によってストレーガ賞を受賞。長編『月とかがり火』(1950)を発表した直後の1950年8月に、名声のさなかにありながら、トリノ駅前のホテルの一室で自殺した。短編集『8月の休暇』(1946)と神話詩『異神との対話』(1947)とは、死後に発見された日記『生きるという仕事』(1952)とともに、パベーゼ文学の極点を形成している。また、エイナウディ社に拠(よ)って「民俗学・民俗学叢書(そうしょ)」を刊行するなど、編集者としての優れた手腕、同時代の知識人たちとの交流は、膨大な量の『書簡集』二巻(1966)にうかがわれる。[河島英昭]
『『チェザレ・パヴェーゼ全集』全17巻(1969~ ・晶文社) ▽『世界の文学14 パヴェーゼ』(1976・集英社) ▽S・ソンタグ著、高橋康也他訳『反解釈』(1971・竹内書店新社)』

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精選版 日本国語大辞典

パベーゼ
(Cesare Pavese チェザレ━) イタリアの小説家、詩人。一九三〇年代には反ファシズム活動により流刑にされたが、第二次世界大戦後は一九五〇年に自殺するまで作家として、編集者として、戦後文化に大きな役割を果たした。代表作「故郷」「月とかがり火」、詩集「働き疲れて」など。(一九〇八‐五〇

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