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パールマッター【ぱーるまったー】

日本大百科全書(ニッポニカ)

パールマッター
ぱーるまったー
Saul Perlmutter
(1959― )

アメリカの天文学者。イリノイ州シャンぺーン・アーバナChampaign-Urbana生まれ。1981年ハーバード大学を卒業、1986年カリフォルニア大学バークリー校で博士号取得。ローレンスバークリー国立研究所で研究を続け、1994年より国際プロジェクトのチームリーダーを務めた。2004年にカリフォルニア大バークリー校教授となる。2011年に「遠方の超新星観測を通した宇宙膨張加速の発見」の業績により、オーストラリア国立大学のブライアン・シュミット、ジョンズ・ホプキンズ大学のアダム・リースとともにノーベル物理学賞を共同受賞した。

 受賞した3人は、膨張する宇宙の果てを調べるのに遠方のⅠa型(いちえーがた)超新星(超新星爆発のなかでも、ほかと比べて明るく遠くまで精度よく観測できる超新星)の観測結果から類推し、宇宙が加速しながら膨張していることを導き出した。超新星は寿命を終え爆発するときに一定量の光を出すため、その明るさを測定することで地球からの距離をはかる。パールマッターは、ローレンスバークリー国立研究所での研究において、超新星42個を観測し、これら超新星の爆発時の光が遠ざかっていく速度を分析した。従来は、宇宙が膨張するその果てでは、膨張速度が衰えていくと推測されていた。しかし、パールマッターのプロジェクトチームSupernova Cosmology Projectは、観測結果から膨張速度は逆に急激に加速していることを解明、1998年に発表した。同じ1998年、シュミットとリースらの研究チームHigh-z Supernova Search Teamも、超新星の観測から宇宙の膨張は急加速で勢いを増していくことを解明し、同様の観測結果を発表した。彼らの研究により、宇宙には星や銀河が互いに引き合う重力を上回る大きさで宇宙を押し広げていく力があることが周知され、その力の源泉は「暗黒エネルギーdark energy」と名付けられた。

 2012年時点でパールマッターは、宇宙を加速度的に拡大させている暗黒エネルギーの解明をするため、NASA(ナサ)(アメリカ航空宇宙局)とアメリカ合衆国エネルギー省(United States Department of Energy、略称DOE)との研究プロジェクトのリーダーを務めている。

[馬場錬成]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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