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ヒソップ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ヒソップ
Hyssopus officinalis; hyssop
シソ科の半低木状多年草で,中央アジアから南ヨーロッパにかけて分布。和名ヤナギハッカ。細長い葉がヤナギに似た形で,ハッカのような鋭い香気をもつために名づけられた。高さは 40~60cm。青紫色の花は,茎頂で扁側性の穂状花序を形成する。栽培種には白やピンクの花もある。南ヨーロッパでは,香水原料やリキュールの香りづけ用に営利栽培されている。葉は肉や魚料理に合うハーブで,ソーセージシチューなどに利用されるほか,健胃剤浴用剤としても用いられる。春に日当りのよい場所に種子をまく。水はけのよいアルカリ性土壌を好み,多湿に弱い。夏期は蒸れないように,込合った枝を間引きながら管理する。暖地を除いて,冬は地上部が枯れることが多い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ヒソップ(hyssop)
シソ科ヤナギハッカ属の香辛野菜。葉にはハッカのような芳香がある。魚・肉料理に用いる。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ヒソップ
ひそっぷ
hyssop
[学]Hyssopus officinalis
シソ科の常緑半低木。南ヨーロッパ原産。ヘブライ語のエゾブesob(聖なるハーブ)が語源といわれる。和名はヤナギハッカ。高さ50センチメートル内外。長さ2~5センチメートルの線形ないし長楕円(だえん)形の葉を対生する。花は夏に咲き、青色の筒状唇形花で、輪散花序につく。ハーブとして用いられ、ギリシア・ローマ時代には、神聖な場所を清める薫香とされ、ほかにハンセン病患者の入浴に利用されていた。葉はペニシリンを生じるカビが繁殖することから、かなり抗菌作用があることがうかがえるが、当時の人たちはその浄化作用を上手に利用していたものと思われる。[森田洋子・福田泰二]

利用

食用としては、シチューやソーセージの風味づけに適し、新鮮な葉は刻んでサラダに散らしたり、脂肪の多い肉類とともに食べると消化を助ける効果がある。ヒソップの花で風味づけしたリキュールは、ベネディクト修道士たちによってつくられていたことから、この修道院の名をとり、今も「ベネディクティン」とよばれている。
 ヒソップの苦味成分であるマルビインには痰(たん)を取り除く作用があるため、呼吸器系の疾患に用いられる。葉の煎(せん)じ液は打撲した患部を温湿布するのに用いられ、外用薬としては、挫傷(ざしょう)や火傷(やけど)にも効く。乾燥させた花はリウマチの痛みを和らげるハーブとして沐浴(もくよく)にも用いられるが、妊婦、アレルギー体質の人は注意を要する。また、ヒソップのお茶は腸のガスを除き、貧血症の予防、うがい薬にもなるなど多目的に利用できるので、家庭で育てるに値するハーブである。また、花には芳香があり、乾燥させても色、香りが残ることから、ポプリの材料としてよく用いられる。
 日当りがよく、砂地の水はけのよい場所を好む。ワイン用のブドウを育てる農家では、昔から、ヒソップを植えるとブドウの収穫が増えると信じられている。[森田洋子・福田泰二]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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