@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

ビニロン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ビニロン
vinylon
ポリビニルアルコール (ポバール) を原料として,日本で創出した合成繊維の一般名。水に溶けやすい化合物のポリビニルアルコールから熱水にも安定性をもつ繊維をつくることが,1939年に京都大学,鐘淵紡績でそれぞれ成功,これを 48年にビニロンと命名,50年から各社で量産が始った。芒硝または硫安を主成分とする凝固液の中へ,ポリビニルアルコール水溶液を細い穴から押出して紡糸し,熱処理したのちホルマリンを作用させて熱水にも安定性を得る。性質は綿に近く,親水性で,酸,アルカリ,熱に強く,引張り力も高く,摩擦に強いなど,多くのすぐれた点をもち,漁網,タイヤコード,コンベヤベルト,ロープなど,おもに産業用に広く使用されている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ビニロン(vinylon)
《vinylとnylonの合成語》ポリビニルアルコール溶解して紡糸し、熱処理してからアセタール化して作る合成繊維。日本で1939年に開発。摩擦に耐え、吸湿性がよく、酸やアルカリに強い。服地・ロープ・漁網などに広く利用。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

ビニロン
 合成繊維の一つ.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ビニロン【vinylon】
ビニロンは日本で開発され,おもに製造されている合成繊維である。1939年に京都大学の桜田一郎によってポリビニルアルコール繊維の紡糸法が発表され,数ヵ月後に鐘淵紡績会社(,鐘紡)の矢沢将英を中心とするグループも同じ結果を発表した。この繊維を企業化するのに多大の研究費を費やし,成功を収めたのは倉敷織会社(現,クラレ)である。ビニロンの生産は1952年3000tからスタートし,60年2万3000tへ増加した。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

ビニロン
びにろん
vinylon

ポリビニルアルコール(略号PVA)を原料として得られた合成繊維に与えられた一般名称。1939年(昭和14)に京都大学の桜田一郎らによって発明されたもので、1950年に当時の倉敷レイヨン(現クラレ)から市販された。

 PVAはポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる水溶性高分子である。PVAを水に溶解し、硫酸ナトリウムの濃厚水溶液中にノズルから吐き出させ、適当な緊張延伸をかけながら巻き取る。このままの繊維は水に可溶であるから、まず繊維を130~200℃で熱処理してPVA繊維の結晶性を向上させ、次に酸の存在下、ホルムアルデヒドでホルマール化する。このホルマール化によって繊維の耐水性が向上し実用的な合成繊維ビニロンになる。

 性質は、繊維の高分子中にヒドロキシ基を残しているために、他の合成繊維に比べて親水性が高く吸湿性が大きい。強度はナイロンやポリエステルに劣らず、耐摩擦性、耐久性に優れているが、アイロンによるセット性は低い。用途は、この特徴を生かして作業服、学生服、漁網、ロープなどに用いられている。

[垣内 弘]

『秋浜繁幸著『繊維補強コンクリート――新素材繊維を中心に』(1992・鹿島出版会)』『井上太郎著『へこたれない理想主義者 大原総一郎』(1993・講談社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

ビニロン
〘名〙 (洋語vinylon vinyl と nylon の合成語) ポリビニルアルコール系合成繊維の総称。ポリビニルアルコールは一九二四年ドイツで得られたが、昭和一四年(一九三九)桜田一郎らがこれを水に不溶化する方法を開発し、同二五年合成繊維としての工業化に成功した。耐水性、耐摩擦性にすぐれ、一般衣料のほか、魚網、帆布、タイヤコードなどに利用。
※めし(1950‐51)〈林芙美子〉誘惑「このごろ、ビニロンとか、なんとか、変った裂地が出ているンですってね」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

ビニロン
ビニロン
vinylon

ポリ(ビニルアルコール)(PVA)を湿式あるいは乾式紡糸で繊維とし,アルデヒドでアセタール化した合成繊維

アルデヒドとしては,主としてホルムアルデヒド(R = H)が用いられる.アセタール化の目的は,分子中のOH基を減少(20~30%)させて繊維の耐熱水性を向上させることにある.衣料用に生産されているビニロンは,合成繊維中で最大の吸湿性と保温力があり,もっとも綿に似た感触をもつ.比重が小さく,レーヨン,アセテート,毛,綿,絹などより軽く,大きな強度を有する.とくに耐摩耗性にすぐれているので,作業服などに好適である.[CAS 9002-89-5]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ビニロン」の用語解説はコトバンクが提供しています。

ビニロンの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation