@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

ピック病【ピックびょう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ピック病
ピックびょう
Pick's disease
アルツハイマー病とともに初老期痴呆と呼ばれる変性疾患大脳皮質に限局性萎縮がみられるが,原因は不明。人格的な変化が目立ち,自制力が減退し,無分別になる。外界に対する関心も乏しくなる。むとんちゃく,不熱心,他者の質問をそらす,特異な言葉を繰返す,などが特徴としてみられる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ピック‐びょう〔‐ビヤウ〕【ピック病】
Pick's disease》初老期に発病する進行性の大脳の変性疾患。若年性認知症一種大脳が局所的に萎縮(いしゅく)し、変性する。頻度アルツハイマー病の3分の1~10分の1とされる。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ぴっくびょう【ピック病】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

ピックびょう【ピック病】
退行変性疾患の一。前頭葉、側頭葉、頭頂など、脳葉が限局的に萎縮いしゆくする。人格障害、認知障害、言語障害、感情障害、行動異常、判断力障害などがみられる。50 歳代に好発し、若年性認知症の原因疾患のひとつとされる。 チェコの精神科医ピック(Arnold P. Pick1851~1924)が 1898 年に初めて症例を報告したことから若年性認知症

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵mini

ピック病
認知症の1種である前頭側頭型認知症の別名名称はアーノルド・ピックという医師が報告したことに由来する。大脳の前頭葉側頭葉が萎縮するのが特徴で、同症にいたる原因は分かっていない。症状の特徴としては、怒りっぽくなるなど人格や性格が極端に変わってしまうような変化や、同じことを繰り返す、店でものをとって食べて平然としているなどの日常生活での常識を外れた行動異常が見られることで、次第に記憶障害や言葉が出ないなどの神経症状が現れ、最終的には重度認知症に陥る。発祥はアルツハイマー病の3分の1〜10分の1と言われている。現在のところ、有効な治療進行を遅らせる薬は存在していない。
(2014-8-12)

出典:朝日新聞出版
(C)Asahi Shimbun Publications Inc
本事典の解説の内容はそれぞれの執筆時点のものです。常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

ピック病
ぴっくびょう
Pick's disease
限局性大脳萎縮疾患。精神医学者アーノルド・ピックArnold Pick(1851―1924)によって1892年に報告された。ピック病は大脳の萎縮性疾患だが、大脳の前頭葉や側頭葉が侵される「前頭・側頭型認知症(FTD: frontotemporal dementia)」である。アルツハイマー病が頭の後方から委縮が始まるため後方型認知症とよばれるのに対して、ピック病は前方型認知症とよばれることもある。CTやMRIによって前頭葉や側頭葉に脳の萎縮がみられ、また脳血流やブドウ糖の代謝を診るSPECT(単一光子放射断層撮影)やPET(ポジトロン断層撮影)では、これらの部分の血流の低下や代謝の低下がみられる。
 45~65歳に発病する大脳の萎縮性疾患である初老期認知症の代表疾患はアルツハイマー病であるが、2000年代中ごろよりこのピック病が注目されている。その理由は、アルツハイマー病よりもやや発病が早く、40代~50代にピークがあるとされているからであろう。また症状にも特徴があり、アルツハイマー病は初期に記憶力の低下など知的機能の低下がみられるのに対して、ピック病では情緒障害など気分・感情障害が先行し、粗暴な行為や短絡的な判断がみられたりするなど、自制心の低下が早い時期に発症するからでもある。さらに進むと感情鈍麻がみられ、過食や異食といった生命保持にも危険が及ぶ異状を示すこともある。また社会的逸脱行為がみられ、他人の家に無断で入り込んだり盗癖がみられることもある。発病が早いということもあって、社会的地位の高い人が盗癖を示すことで発病が疑われることもある。病状が軽いときでも、他人に対する態度がひねくれたり非協力的になり不真面目になったり、相手をばかにするような態度をとる。記憶力の低下や、人や場所あるいは時期や時刻などの見当識の低下、計算力の低下などはアルツハイマー病にみられやすい。しかし、ピック病ではこれらの知的機能の低下が先行しないので、認知症に陥ったとは判断されないこともあり、「変だ」とは思われても、いわば年齢による性格変化と受け止められることが多い。進行すると先に述べた性格変化が目だち、さらに「語間代」(語尾の繰り返し)あるいは「滞続言語」(何を聞いても同じ返事が返ってくる)といわれる特徴的な話し方や言語異状がみられるようになる。当人にはこうした病的な変化がみられることに関する認識、「病識」はない。
 ピック病はときに感情の平板化(喜怒哀楽などの感情の変化が少なくなること)などを示すために統合失調症と間違われることもあるが、幻視や幻聴などの病的症状や妄想などがみられないので鑑別診断は比較的容易である。平均発症年齢は49歳といわれるが、発病後の進行は早く、2年から5年ないしは長くても10年ほどで衰弱死することが多い。[吉川武彦]
『松下正明・田邉敬貴著『ピック病――二人のアウグスト』(2008・医学書院)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ピック病」の用語解説はコトバンクが提供しています。

ピック病の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation