●ピネン
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ピネン
pinene
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デジタル大辞泉
ピネン(pinene)
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栄養・生化学辞典
ピネン
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世界大百科事典 第2版
ピネン【pinene】



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日本大百科全書(ニッポニカ)
ピネン
ぴねん
pinene
環状テルペン系炭化水素の代表的なもので、α(アルファ)-ピネンとβ(ベータ)-ピネンとがある。ピネンのα-体とβ-体の違いは二重結合の位置であって、α-体は1、6位、β-体は1、7位に二重結合がある。ピネンは多くの精油に含有されており、とくに松柏(しょうはく)科の精油であるテレビン油の主成分である。これを分留するとα-ピネンおよびβ-ピネンがともに得られるが、α-ピネンはβ-ピネンより圧倒的に多く得られる。しかし、テルペン系香料の合成原料としての価値は低かったので、多年にわたりα-ピネンをβ-ピネンに異性化させる努力がなされ、Glidden社(1965。現Glidco社)、Farbwerke Hoechst社(1966)、L. Givaudane社(1967)によって異性化の技術が確立した。
α-ピネンおよびβ-ピネンにはそれぞれ光学異性体であるd-体とl-体が存在する。α-ピネンは塗料および樹脂に多量に使用され、合成樟脳(しょうのう)、テルピネオール、ペリラルデヒドの合成原料として用いられる。また、α-ピネンをβ-ピネンに異性化する技術が確立されたので、β-ピネンを経てゲラニオール、ネロール、リナロール、シトロネロール、シトラール、シトロネラールが生産されるようになった。β-ピネンは各種テルペン系合成香料の出発原料として重要である。
[佐藤菊正]
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精選版 日本国語大辞典
ピネン
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化学辞典 第2版
ピネン
ピネン
pinene
C10H16(136.24).二環性モノテルペン.天然にもっとも多く存在するテルペン系炭化水素の一つ.ほとんどの精油中に含まれている.テレビン油(58~65% のα-ピネンと30% のβ-ピネンを含む)から容易に得られる.北アメリカ産油のなかには(+)-α-ピネンが,ヨーロッパ産油のほとんどには(-)-α-ピネンが含まれる.【Ⅰ】α-ピネン:2,6,6-trimethylbicyclo[3.1.1]hepta-2-ene.(+)-α-ピネン;融点-57 ℃,沸点156 ℃.
+52.4°.
0.859.
1.466.有機溶媒に易溶,水に不溶.針葉樹様の香気をもつ.光学活性化合物の合成原料に用いられる.LD50 3700 mg/kg(ラット,経口).【Ⅱ】β-ピネン:6,6-dimethyl-2-methylene bicyclo[3.1.1]heptane.(+)-β-ピネン;沸点162~163 ℃.
+22.4°.
0.865.
1.474.水素で飽和した白金黒で処理すると,β-ピネンは不可逆的にα-ピネンに異性化する.加熱異性化によりβ-ミルセンが得られるので,種々の香料に導かれる.また,単独あるいは共重合により,テルペン系樹脂が得られる.[CAS 7785-76-4:(-)-α-ピネン][CAS 18172-67-3:(-)-β-ピネン]
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