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ファイアンス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ファイアンス
faience
(1) 錫の軟質陶器。イタリアの著名な陶業地ファエンツァに由来する語。広義には軟質陶器全般をさすが,狭義には,技法が異なり通常エジプト・ファイアンスと呼ばれる古代エジプトの施釉器物,および近世のイタリア,スペインの乳白釉,彩絵の軟質陶器を意味する。ファイアンスとマジョリカは混用されることが多い。 (2) 古代エジプト特有の焼物石英粉末に天然炭酸ソーダを混ぜたものを胎土として,手作りまたは型を使って成形し,その上にガラスと同質のアルカリ質の釉をかけて焼成した。特に青色がすぐれている。先王朝時代からローマ時代まで各時代を通して製作された。各種容器のほかウシャブティ,動物像,護符,ビーズなどがあり,さらに装飾の一部に使われた。サッカラにある第3王朝のジョセル王のピラミッドの地下通路や部屋の壁に使われた青釉タイル,中王国時代に造られた河馬の像,第 18王朝の杯や有文のに逸品がある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ファイアンス(〈フランス〉faïence)
錫釉(すずゆう)を用いた色絵陶器。特に、ヨーロッパで17~18世紀に作られたものをいう。オランダデルフト陶器など。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

ファイアンス【faïence[フランス]】
施釉陶器の総称。古代エジプトのケイ酸質の施釉陶器とヨーロッパ近世のスズ釉陶器の2種類がある。古代エジプト語でチェヘネトtshehenetと呼ばれた陶器は,石英や凍石の粉末を素地とし,その上にアルカリ質の釉を施したもの。エジプトではこれらの施釉陶器は先王朝時代(前3200年ころ)から使用されており,すでに銅酸化による青緑色,マンガンによる紫色などで装飾されていた。ファイアンスの名称は,ルネサンス期以降イタリアのマヨリカ陶器生産の一大中心地ファエンツァ地名に由来する。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ファイアンス
ふぁいあんす
faencefayenceフランス語
西洋の陶芸用語。イタリアのマジョリカ陶器の影響を受けて、16世紀以後、アルプス以北で焼成された軟質の錫釉(すずゆう)色絵陶器の総称。名称は、15、16世紀イタリアにおけるマジョリカ生産最大の窯場(かまば)ファエンツァに由来する。したがってファイアンスの技法は、イタリアのマジョリカ、オランダのデルフト陶器とほとんど同じである。概して胎土は粗く、釉薬はぶどう酒の搾りかすを灰にし、これに鉛と錫の酸化物を加える。焼成温度は1100℃前後。その主要窯場はフランスのヌベール、ムスティエ、ルーアン、ドイツのニュルンベルク、ハナウ、フルダ、ベルギーのアントワープ(アントウェルペン)、オランダのデルフトなどが知られる。なお、これらの西洋の錫釉色絵陶器のほかに、古代エジプトで焼成されたソーダガラス釉をかけた青釉陶器、タイル、ビーズ、護符なども一般にファイアンスとよんでいる。[前田正明]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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