●ブリヤート族【ブリヤートぞく】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ブリヤート族
ブリヤートぞく
Buryat
南シベリアの半農半牧民でモンゴル人の一民族。ロシアに約 37万人,モンゴルに約4万人が住む。ロシアでは主としてブリヤート共和国,チタ,イルクーツクなどに居住している。以前はバイカル湖周辺の山地で天幕生活をする遊牧民であったが,17世紀中頃からロシア人と接触し,定着して農耕も行うようになった。コムギ,ジャガイモ,野菜,ビートを栽培し,ウシ,ウマ,ヒツジ,ラクダなどを飼育し,組織的な狩出し狩猟を行う。父系氏族制で,社会は上層,下層の2階級に分れる。シャーマニズムと仏教の混合した宗教を信じ,東部のブリヤート族はハルハ・モンゴルの影響でより仏教的である。少数のロシア正教徒もいる。
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世界大百科事典 第2版
ブリヤートぞく【ブリヤート族 Buryat】
ロシア連邦,南シベリアのモンゴル系の言語を話す民族。ブリヤート・モンゴルBuryat‐Mongolともいう。大部分はロシア連邦のブリヤート共和国に住んでいる。人口はロシア全土で約41万7400(1989)。形質人類学的にはモンゴロイドの内陸アジア型。17世紀にラマ教(チベット仏教)がチベットからモンゴルを経由して入ってくるまでは,住民の間にはシャマニズムが行われていた。シャーマンには白と黒があり,白は天に住む善神テンゲリン,黒は地下に住む悪神に仕えるものとされた。
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