@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

プラウトゥス

デジタル大辞泉

プラウトゥス(Titus Maccius Plautus)
[前254ころ~前184ころ]古代ローマの喜劇作家。ギリシャ新喜劇をまねながら、ローマ市民の風俗を取り入れ、複雑なの展開と庶民的ユーモアを特徴とする独創的な作品を書いた。現存作品は「捕虜」「黄金の壺」など21編。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

プラウトゥス【Titus Maccius Plautus】
前254ころ‐前184
古代ローマの喜劇作家。中部イタリア,サルシナの生れ。生涯について信頼できる記事はないが,劇場で働いて蓄えた金を事業に失敗して失い,粉ひき屋で手伝いをしながら創作をはじめたらしい。貴族の庇護者を持った形跡はない。彼は一つのジャンルに限定したローマで最初の詩人であった。伝承に従って作品を原題のアルファベット順に挙げると,《アンフィトルオ》《アシナリア》《黄金の壼》《バッキスの姉妹》《捕虜》《カシナ》《小箱の話》《クルクリオ》《エピディクス》《メナエクムス兄弟》《商人》《ほら吹き兵士》《幽霊屋敷》《ペルシア人》《カルタゴ人》《プセウドルス》《あみづな》《スティクス》《三文銭》《トルクレントゥス》《旅行かばん》の計21編である。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

プラウトゥス
ぷらうとぅす
Plautus
(前254ころ―前184)

古代ローマの喜劇作家。正確な生涯は不明。後代の伝えではウンブリアのサルシナの生まれ。演劇関係の仕事で得た金を商売で失い、製粉所の労働者となったのち、喜劇作家として成功。その作品は死後も人気を博したため、多くの喜劇がプラウトゥス作とされ、その数は130にも達したが、紀元前1世紀の学者ウァロがうち21編を真作と定め、これが今日に伝えられている(うち一編は断片のみ)。なかでも評価が高いのは、神話に題材をとり、主人公の姿になった神と主人公の織り成す悲喜劇『アンフィトルオ』(モリエールやドライデンの翻案で有名)、黄金の詰まった壺(つぼ)を発見したけちな老人を主人公として、「壺」と「娘」の取り違えからくる滑稽(こっけい)な会話で名高い『黄金の壺』(モリエールの『守銭奴』の種本)、奴隷の自己犠牲的な行為を中心に笑いと涙を誘う『捕虜』、シェークスピアの『まちがいの喜劇』の種本となった『メナエクムス兄弟』、ヘレニズム劇でよく取り上げられる臆病(おくびょう)なくせに大言壮語する好色な主人公をみごとに描いた『ほら吹き兵士』、主人思いの奴隷が若い主人の窮状を救うべく父親に対し策を弄(ろう)して失敗するが、八方まるく収まって若主人の恋も成就する『幽霊屋敷』、ロマンチックな舞台設定と情景描写でプラウトゥスの作品中異彩を放つ『あみづな』である。

 プラウトゥスの作品は、メナンドロスなどのギリシア新喜劇の翻案で、ほとんど舞台をギリシアにとり、登場人物もギリシア名であり、役者の着ているギリシア風な衣装palliumからfabula palliata(ファブラ・パッリアタ)とよばれるものに属している。しかし、ギリシア的な枠組みのなかにローマの地名や習慣が突然現れるなど、ローマ化が図られている。また幕間(まくあい)のコーラスはなく、始めから終わりまで一気に上演されたらしい。後代のテレンティウスに比べると、人間性洞察の深さに欠けるが、登場人物は活気に満ち、溌剌(はつらつ)とした会話や当意即妙の洒落(しゃれ)や地口と相まって、笑いを誘う力では勝っている。そのような内容を盛る韻律の点でも、プラウトゥスは劇的効果をあげるためさまざまな新工夫を凝らし、ラテン語の表現力を大いに向上させた。また、その全作品が今日に伝えられる最初のラテン作家であり、2万行を超える作品群は、古典期以前のラテン語を知るうえで貴重な資料となっている。

[土岐正策]

『鈴木一郎他訳『古代ローマ喜劇全集』全四巻(1975~77・東京大学出版会)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

プラウトゥス
(Titus Maccius Plautus ティトゥス=マキウス━) 紀元前三~前二世紀の古代ローマ、共和政期の喜劇作家。ギリシア新喜劇の手法を模し、題材をローマの下流・中流社会の日常生活にとって、韻律や機知に富んだ会話を生かした劇を書いた。現存するのは二一編。前一八四年没。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

プラウトゥス」の用語解説はコトバンクが提供しています。

プラウトゥスの関連情報

関連キーワード

善管注意義務/忠実義務リンクローカルアドレスステファヌス1世ルキウス1世公訴時効破産免責富士見(市)ふじみ野(市)ノーベリウムビナフチル

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation