●プリアモス
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
プリアモス
Priamos
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世界大百科事典 第2版
プリアモス【Priamos】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
プリアモス
ぷりあもす
Priamos
ギリシア神話でトロヤ滅亡のときの王。別名をポダルケスという。父ラオメドンが約束を守らなかったために、ヘラクレスにトロヤを攻略され、兄弟のうち幼少だった彼だけが捕虜にされて、ほかはみな殺されたという。のちにトロヤ王となり、ヘカベをはじめとする多くの妻妾(さいしょう)からヘクトル、パリスなどの子をもうけた。ホメロスの叙事詩『イリアス』では、高齢ながらも温厚で寛容のある老王として描かれ、夜間ひそかにアキレウスの陣屋へ行ってヘクトルの死骸(しがい)をもらい受けようとしたり、怨嗟(えんさ)の的のヘレネをかばってやる。息子たちが次々と討たれて祖国が滅亡していくのを見なければならなかった彼は、トロヤ陥落のとき、宮殿の中のゼウス像にすがって命ごいをするが、アキレウスの子ネオプトレモスに殺される。彼の名はギリシア語系ではなく、おそらく古いオリエント系の伝説から生まれた人物であろう。
[伊藤照夫]
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