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プルサーマル利用【ぷるさーまるりよう】

日本大百科全書(ニッポニカ)

プルサーマル利用
ぷるさーまるりよう
プルトニウムを軽水炉の燃料に利用すること。プルトニウムのサーマル利用の略。この場合のサーマルは軽水炉などの熱中性子炉(サーマルニュートロン・リアクター)を意味する。軽水炉を運転すると、燃料中のウラン238が中性子を吸収してβ(ベータ)崩壊を二度繰り返し、核分裂性のプルトニウム239に変わる。そのため使用済み燃料にはプルトニウムが含まれる。その利用法として、高速増殖炉の炉心燃料としての利用に加え、軽水炉の核燃料としての循環利用が考えられ、後者をプルサーマル利用とよんでいる。
 高速増殖炉でのプルトニウム利用については、1995年(平成7)8月、動力炉・核燃料開発事業団(現日本原子力研究開発機構)が開発した高速増殖炉「もんじゅ」が、MOX燃料(プルトニウムとウランの混合酸化物燃料)を用いての初発電に成功したが、同年12月のナトリウム冷却材漏洩事故により運転を停止するなどして、実用化の見通しが立たなくなった。こうしたなかでプルトニウム利用を拡大するため、軽水炉でのMOX燃料使用が進められた。当初1999年に営業運転が開始される予定だったプルサーマル利用は、同年12月、英国核燃料会社(BNFL)によるMOX燃焼の検査データ捏造(ねつぞう)の発覚などにより大幅に遅れ、2009年(平成21)の開始となった。2011年3月に深刻な事故をおこした福島第一原子力発電所の3号炉も、2010年からMOX燃料を使用していた。
 なお、「もんじゅ」は、2010年5月に運転再開したが、8月に炉心に3トンの落下物があり、再び長期停止を余儀なくされた。[安斎育郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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