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プルトニウム

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

プルトニウム
plutonium
元素記号 Pu原子番号 94。周期表3族,アクチノイド元素の1つで,超ウラン元素に属する。 G.シーボーグらにより 93番元素ネプツニウムに次いで,1940年の終りから 41年にかけて見出された。質量数 232から 246にいたる 16種の同位体が知られており,いずれも放射性である。ウランを含む鉱物中に微量ではあるが存在することが見出されている。しかし,これはプルトニウム 239で,ウラン 238の中性子吸収によって生じたものである。プルトニウムという名称は当時発見された冥王星プルートーにちなむ。単体の金属は反応性が大きく,細片は発火しやすい。酸化数は3が安定である。 239および 241の核種は核分裂性なので,プルトニウムは核燃料物質として重要である。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

プルトニウム
原子番号は94。自然界には存在しない人工原子。原子炉内でウラン(U)238が中性子を吸収し、ネプツニウム(Np)239を経由して生成される。中性子の吸収度合いによって17種の同位体ができる。原発の使用済み核燃料から抽出されるが、高速増殖炉などで再利用できる核分裂しやすいプルトニウム(PU)核種は、PU236からPU242の間に6種類ある。存在量の多い代表的な核種はPU239で、崩壊するときにアルファ(α)線を出す。ほかの同位体ではベータ(β)線、ガンマ(γ)線、中性子線も放出する。商業用原発の使用済み核燃料中のPU(原子炉級)に占める、核分裂するPU同位体の比率は約70%。軍事用はウランを少し燃やしただけで再処理しており、PU239が94%以上とされる。
(渥美好司 朝日新聞記者 / 2008年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

プルトニウム(plutonium)
アクチノイドに属する超ウラン元素の一。ウラン重水素を衝撃させて作った人工放射性元素。単体は銀白色の金属で、発火しやすい。質量数239の同位体は、ウラン238が中性子を吸収してでき、容易に核分裂するので原子爆弾水素爆弾に利用、核燃料としても重要で、半減期は約2万4360年。毒性はきわめて強い。冥王星(めいおうせい)の英語名、Plutoにちなむ。元素記号Pu 原子番号94。→アクチノイド

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世界大百科事典 第2版

プルトニウム【plutonium】
周期表元素記号=Pu 原子番号=94融点=639.5℃ 沸点=3235℃固体の比重=19.816 液体の比重=16.5(665℃)電子配置=[Rn]5f66d07s2おもな酸化数=III,IV,V,VI周期表第IIIA族に属するアクチノイド元素の一つ。1940年アメリカのシーボーグG.T.Seaborg(1912‐ ),マクミランE.M.McMillan(1907‐91),ケネディJ.W.Kennedy(1916‐57)らが,サイクロトロンによって重水素で238Uを衝撃してつくられる238Npのβ崩壊ではじめて得た。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

プルトニウム【plutonium】
アクチノイドの一。元素記号 Pu  原子番号 九四。超ウラン元素の一で、同位体はすべて放射性。最も半減期の長い核種の質量数は二四二で、3.76×105年。天然にも質量数二三九のものが微量に存在する。銀白色の金属。プルトニウム二三九は、原子炉中でウラン二三八の中性子照射によって多量に得られ、核燃料として利用される。放射能毒性が大きい。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

プルトニウム
ぷるとにうむ
plutonium
アクチノイドに属する放射性元素の一つ。原子番号94、元素記号Pu。ウラン鉱物中にウラン238と自発核分裂で生成した中性子との反応で生じた質量数239の同位体がわずかに存在するが、その事実が知られる以前は完全な人工合成元素と考えられていた。人工元素として初めて肉眼で認識しうる量が生産された元素でもある。1940年カリフォルニア大学の研究グループがウラン238の重水素衝撃で質量数238の同位体を得たが、その後、原子爆弾開発計画によって原子炉中で大量に生産されるようになった。ウラン、ネプツニウムがそれぞれ天王星、海王星から命名されたのに倣い、冥王(めいおう)星Plutoから命名された。多くの同位体があるが、半減期の長いα(アルファ)崩壊核種が多く、質量数244のものの約8000万年が最長で、大量に生産される239のもので約2万4000年である。[岩本振武]

性質と用途

銀白色の金属となる単体には結晶構造の異なる6種の同素体があり、そのうち2種は温度上昇で収縮する特異な性質を示す。自己の発する崩壊エネルギーで温度が自発的に上昇する危険性があるので、小塊にして冷却保存される。ウランに似て、+から+までの酸化状態でさまざまな化合物をつくり、それらの物理・化学的性質も詳細に調べられている。
 天然ウランの99.3%を占めるウラン238は現用核分裂炉では燃料とならないが、それが中性子を吸収して生成するプルトニウム239は広いエネルギー範囲の中性子と反応して容易に核分裂する核燃料であり、その効率からも、ウラン238の有効利用の面からも重要な核燃料である。現用炉の使用済み燃料からも再処理によって回収されている。一方、プルトニウムはもっとも危険な物質で、その原因は、核分裂が容易なこと、自発昇温性であること、α崩壊性であることなどにある。プルトニウムを扱うプラントでは、臨界量のプルトニウムが凝集しないように細心の注意が払われている。[岩本振武]

毒性

プルトニウムの毒性は主として肝臓および骨髄造血部への濃縮保留とその場所でのα崩壊に起因する。α粒子そのものは健康な皮膚を通過しないが、含プルトニウム粉末・溶液は傷、消化器、呼吸器から体内に侵入する危険性がある。人体内許容基準はプルトニウム換算0.6マイクログラム、大気許容基準は30ピコグラム/立方メートルで、ほかのあらゆる毒物よりも低く設定されている。[岩本振武]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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