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プロペラ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

プロペラ
propeller
航空機の推進装置。プロペラは2~4枚の (プロペラ・ブレード) を回転軸に取り付け,エンジンで回転させると軸方向への力,すなわち推力を発生する。回転面に対するプロペラ翼の断面傾きピッチ角または翼角といい,飛行中に変えられるものを可変ピッチ・プロペラ,変えられないものを固定ピッチ・プロペラという。可変ピッチ機構に調速機を組み合わせ,飛行速度が変わっても,ピッチ角を自動的に調整することで回転数を一定に保つようにしたものを定速プロペラという。定速プロペラは,離陸,上昇,最高速度での飛行など,作動状態が広い範囲で変わっても,エンジンとプロペラを組み合わせた推進装置全体の性能を高く保つことができる。また飛行機の着陸滑走距離を減少するために,プロペラのピッチを逆に (ピッチ角をに) して,エンジンの力によって回転させ,空気を前向きに送ることによって,うしろ向きの推力を出させる装置を逆ピッチという。プロペラ・ブレードの先端速度が 300m/s (マッハ数約 0.7) をこすと効率が悪くなるため,飛行速度 800km/h以下の飛行機に最も有効な推進装置となっている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

プロペラ(propeller)
航空機・船舶などで、エンジンの回転力を推進力に変える回転羽根舶の場合は、ふつうスクリューという。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

プロペラ【propeller】
船や飛行機に推力を与える推進装置。船の場合,スクリュープロペラscrew propellerあるいは単にスクリューとも呼ばれる。円筒形をしたボス(ハブとも呼ぶ)に羽根をつけ,回転させて軸方向の力を発生させるもので,流体力学的には風車扇風機軸流ポンプなども同じ原理に基づいている。ただ風車は空気の流れにより回転モーメントを発生させるのが主目的であり,扇風機やポンプは回転のエネルギーを流体の運動エネルギーや圧力に変換するのが主目的である点が異なっている。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

プロペラ【propeller】
回転力を推進力に変える航空機の装置。船のスクリューにあたる。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

プロペラ
ぷろぺら
propeller
原動機の回転力を前進力(推力)に変えて、飛行機や船舶を推進させる装置。[落合一夫]

飛行機のプロペラ

翼状の断面をもった、幅の狭い、ややねじれた羽根を、エンジンの回転軸に放射状に取り付けてある。羽根の数は飛行機の大きさとエンジンの出力によって異なるが、通常2枚から4枚であり、多いものは5枚から8枚のものがある。[落合一夫]
推力発生の原理
現在二つの理論が並行して使われている。その一つは運動量理論で、プロペラを回転させることによって飛行機の速度よりも速い空気の流れ(プロペラ後流)をつくりだし、プロペラ回転面の前後の空気の運動量の差による反作用として推力を得るというもの。もう一つは翼素理論で、プロペラの羽根の各部分の断面が飛行機の翼と同じように働くと考え、回転によって羽根に当たる風と飛行機の前進によって受ける風とを合成した風向きに対し、羽根に適当な角度(翼の迎え角にあたる)をもたせれば、羽根に空気力学的な力を生じ、その揚力成分が推力となるというものである。[落合一夫]
特徴
長所として次の諸点が考えられる。(1)エンジンを回せば大きな推力を得ることができるので、静止状態からでも加速性がよい。(2)回転速度を低くしたり、羽根の材質をくふうして固有振動数を大きくすれば騒音を抑制できる。(3)飛行機の速度制御、ことに低速飛行中の速度制御が容易であり、またエンジンを燃料消費率のよい回転数に保ちながら飛行速度が変えられるので燃料消費量を少なくできる。
 反面、次のような欠点(問題点)がある。(1)プロペラ先端の速度はプロペラの回転速度と飛行機の前進速度が合成され非常に速くなっているため、高速で飛行すると、プロペラ先端は音速を超え、衝撃波が発生してプロペラ効率が急激に低下し、飛行速度に限界ができる。(2)エンジンの回転運動をプロペラで推力に変える間の機械的損失が多く、エンジンの出力が十分に利用できない。(3)運転操作にあたってエンジンとプロペラの両方を制御しなければならず、操作がめんどうである。(4)プロペラの回転が飛行機の安定性や操縦性にいろいろの影響を与え操縦がむずかしくなる。[落合一夫]
種類と構造
プロペラの羽根角(プロペラ回転面と羽根との間の角度)をピッチという。ピッチの大小はエンジンの回転数や飛行速度に関係があり、飛行状態にあわせてピッチを変えられるようにしておくと、つねにプロペラ効率を高い状態に保つことができる。たとえば、離陸時はエンジンの回転数が高く速度は低いのでピッチを小さく、巡航中は回転数を低くしているのでピッチを大きくする。このようにピッチを変更できる仕掛けをもったプロペラを可変ピッチプロペラvariable pitch propellerという。またピッチを変えることのできないプロペラを固定ピッチプロペラfixed pitch propellerといい、ごく簡単な構造の飛行機に用いられている。
 可変ピッチプロペラのうち、あらかじめプロペラ(またはエンジン)の回転数を決めておけば、飛行状態や飛行速度に関係なくつねにその回転数を保つ機構をもたせた定速プロペラconstant speed propellerがあり、現在の可変ピッチプロペラのほとんどはこの形式になっている。これによって飛行速度に適した回転数を自動的に維持できるので、操縦士の疲労を防ぐのに大きく役だっている。また、多発機が飛行中にエンジンの一台が停止してしまったとき、ピッチをそのままにしておくと風圧でプロペラが回されて、大きな抵抗になり方向維持がむずかしくなったり、エンジンの故障をさらに悪化させる。そこで、エンジンが停止すると自動的に羽根を気流とほぼ平行にしてプロペラの回転を防ぐ機構をもたせたものをフェザーリングプロペラfeathering propellerという。さらに着陸後や離陸を中止するとき、ピッチを逆にして推力を逆転させて車輪ブレーキの働きを助けて滑走距離を短くする可逆ピッチプロペラriversible pitch propellerがある。また大出力のエンジンでは出力を吸収するためプロペラの回転による反作用で機体が逆に回されるという反トルクを受けるが、これを防ぐために、2個のプロペラを前後に重ね、互いに反対方向に回転させる二重反転プロペラcontra rotating propellerが使用されることもある。
 プロペラは現在ではほとんどが軽合金またはスチールでつくられているが、木製も少数使われている。しかし最近では複合材料を用いて騒音の低下と効率の向上を図ったものも多くなってきた。以上のように、プロペラは多くの特長や欠点をもっている。ことに騒音や燃料の経済性の面でジェットエンジンより優れた点があり、小型機では当然将来も使われていくであろう。さらに最近では高バイパス比ターボファンエンジンの発展の一方向として、ファンをケースの外に出して回転させるプロップファンprop fanや、ダクトなしターボファンunducted fanとしての利用が注目され、実用化への実験が続けられている。ターボファンやジェットエンジンの時代になっても、プロペラは有効な推進手段として、今後も長く使い続けられていく装置といえる。[落合一夫]

船舶のプロペラ

船舶関係用語としてはスクリュープロペラ、略してプロペラとよばれているが、一般にはスクリューということが多い。羽根の形は飛行機と違って幅が広く、楕円(だえん)形または烏帽子(えぼし)形で、直径は大型船では10メートル以上にもなる。羽根の枚数は、船体に及ぼす振動を最小限にし、しかも効率をもっともよくするように決められる。レジャーボートのような小さな船では2~3枚、軍艦など高速船では3枚、商船では4~6枚になる。プロペラが回転してねじのように進んだとき、1回転の間に進む距離をピッチといい、その大きさは羽根を軸に取り付ける羽根角によって決まる。普通、船の速力を変えるにはプロペラの回転数を変え、後進するにはエンジンを逆転する必要がある。この不便を解消するため、第二次世界大戦前に、エンジンの回転数と回転方向を一定にしたまま、船橋から遠隔操作でピッチを自由に変える可変ピッチプロペラが開発された。エンジンを操作せずに前進、変速、停止、後進ができるので操船が非常に楽になる。初めは小馬力用から実用化し、引き船やフェリーのように頻繁に前後進を行う小型船に採用された。1960年ごろからしだいに大馬力用のものがつくられるようになって通常の商船にも普及し、4万馬力級のエンジン、20万重量トン級の船にも使用されるようになっている。[森田知治]

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精選版 日本国語大辞典

プロペラ
〘名〙 (propeller)
① 航空機・船舶などに推力を与える推進装置。軸につけた数枚の羽根が回転して推力を生じる。推進器。〔舶用機械学独案内(1881)〕
② プロペラ水車や扇風機などの回転羽根。

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