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ヘゲモニー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ヘゲモニー
hegemony
一般には覇権という意味で用いられるが,1920年代から 30年代におけるイタリアのマルクス主義者 A.グラムシとその後継者が展開した独特の概念を主としてさし示すことがある。グラムシによれば,支配には強制と合意の2つの側面があり,合意による支配がヘゲモニーである。この合意には,被支配階級が下から自然発生的に形成する能動的合意と,支配階級が主として国家機構を通じて被支配階級や敵対的な諸集団をいわば上から抱込む受動的合意とがある。グラムシは,この両者の合意を調達することによる力関係の変更に着目し,その力関係の変更が単に狭義の政治レベル (たとえば労農同盟などの階級同盟論) だけでなく,倫理・文化を含む広義イデオロギーレベルでの「集団的意志」の形成によって生じることを重視した。さらにグラムシの後継者を自任する一部のポスト・マルクス主義者たちは,言説によって力関係を節合する概念としてヘゲモニー概念を発展させた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

ヘゲモニー
支配者・優位者が被支配者・劣位者に対し、政治的な合意や文化的同調の調達、利益供与などにより、指導性を確立し安定した支配を維持すること。ヘゲモニーは、服従する側の同意を調達する正当化のイデオロギーと価値付与の制度を備えている点で、むき出しの軍事支配とは異なる。そこでは強制力は支配の一手段ではあるが、非軍事的な働きかけの背後に控える最終手段と意味付けられる。また、それは平等者間のリーダーシップとも異なり、支配する側は政治、文化、経済、軍事における格差を活用して優越を維持している。なお、一部の米国の国際政治学者が、強力な一国によるヘゲモニーの保持が自由貿易体制などの世界秩序を維持する条件である、というヘゲモニー安定論を唱えた。他方、複数の主要国が共同してヘゲモニーを保持する、あるいは争点領域ごとに国際レジームを形成する、などの考え方が対立し、論議を呼んだ.
(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

ヘゲモニー(〈ドイツ〉Hegemonie)
指導的な地位。支配権。主導権。「ヘゲモニーを握る」

出典:小学館
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編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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世界大百科事典 第2版

へげもにー【ヘゲモニー】

出典:株式会社平凡社
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精選版 日本国語大辞典

ヘゲモニー
〘名〙 (Hegemonie) 指導的、支配的な立場。また、その権力。主導権。
※百一新論(1874)〈西周〉上「調度其聯邦の中にヘゲモニーと申して豪傑が起りて政治を理めると」

出典:精選版 日本国語大辞典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ヘゲモニー
へげもにー

覇権

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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