●ヘボン
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ヘボン
Hepburn, James Curtis
[没]1911.9.21. ニュージャージー,イーストオレンジ
アメリカ長老派の医療宣教師。日本名,平文。プリンストン大学卒業後,ペンシルバニア大学で医学を修めた。 1841~43年宣教師としてシンガポール,アモイで医療と伝道に従事,帰国して 1845~59年ニューヨークで開業。安政6 (1859) 年来日,神奈川成仏寺に住み,のち横浜で開業,神奈川に施療所を設けた。岸田吟香に眼薬「精き水」の処方を与えて発売させた。慶応3 (1867) 年和英辞書『和英語林集成』A Japanese and English Dictionaryを刊行。 1910年までに9版を重ねたこの辞書は,幕末から明治初期にかけての日本語の重要な資料になっている。なお,第3版 (1886) で採用されたローマ字の綴り方は,羅馬字会の『羅馬字にて日本語の書き方』に従ったもので,これを現在ヘボン式綴り方と呼ぶ。また聖書の日本語訳を同志とともに完成。家塾を開いて洋学を教えたが,その女子部は横浜のフェリス女学院,男子部は東京の明治学院となった。明治学院初代総理となったが,1891年井深梶之助に譲り,翌年帰国。
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デジタル大辞泉
ヘボン(James Curtis Hepburn)
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
ヘボン Hepburn, James Curtis
1815年3月13日生まれ。安政6年(1859)長老派の宣教師として来日,横浜にすみ,診療と英語教育をおこなう。慶応3年日本初の和英辞典「和英語林集成」を出版,この第3版にもちいられたローマ字がヘボン式ローマ字として日本で普及した。明治22年明治学院初代総理,25年帰国。1911年9月21日死去。96歳。ペンシルベニア州出身。ペンシルベニア大卒。
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ヘボン Hepburn, Clara Mary
安政6年(1859)長老派教会の宣教医として派遣された夫J.C.ヘボンとともに来日。文久3年横浜に男女共学の英学塾ヘボン塾(のちのフェリス女学院,明治学院)を開設,おおくの俊英をそだてた。明治25年帰国。1906年3月4日死去。88歳。ノースカロライナ州出身。旧姓はリート。
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世界大百科事典 第2版
ヘボン【James Curtis Hepburn】
アメリカの宣教医。ヘプバーンが通常の英語読み。漢名は平文。ペンシルベニア州出身。プリンストン大学,ペンシルベニア大学卒業後医師となる。アジア伝道を志し,一時厦門(アモイ)に働く。1859年北長老派ミッションの派遣で来日し,神奈川,横浜で開業し,誠実な人柄と優秀な治療で好評を受ける。かたわら《和英語林集成》(1867)を刊行,これに用いたローマ字は後にヘボン式ローマ字として普及した。また,中国宣教師マッカーティーD.B.McCarteeの《真理易知》にふりがなを付し,伝道文書として刊行(1867)。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
ヘボン
へぼん
James Curtis Hepburn
(1815―1911)
アメリカの長老派宣教師、医師、日本語・日本文化研究者。3月13日ペンシルベニア州ミルトンに生まれ、医学博士となる。1859年(安政6)来日、横浜に住み、医療・教育活動を展開する。大村益次郎(おおむらますじろう)、高橋是清(たかはしこれきよ)などが当時の弟子。1867年(慶応3)に『和英語林集成』(初版はA Japanese and English Dictionary; with an English and Japanese Index、再版からA Japanese-English and English-Japanese Dictionary)を出版する。この第3版(1886)で採用したローマ字方式がヘボン式ローマ字である。またS・R・ブラウンらと聖書を和訳し刊行(新約聖書1880年、旧約聖書1888年)。1889年(明治22)明治学院の初代総理となる。1892年に帰国。1911年9月21日にニュー・ジャージー州イースト・オレンジで没。
[古田 啓 2018年8月21日]
『松村明解説『和英語林集成』(講談社学術文庫)』▽『高谷道男著『ヘボン』新装版(1986・吉川弘文館)』▽『望月洋子著『ヘボンの生涯と日本語』(1987・新潮選書)』
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精選版 日本国語大辞典
ヘボン
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旺文社日本史事典 三訂版
ヘボン
James Curtis Hepburn
アメリカの宣教師・語学者・医学者
1859年来日。横浜で伝道と医療活動に従事し,ローマ字による日本語の表記法(ヘボン式)を工夫。'67年日本最初の和英辞典『和英語林集成』を完成。また私塾英和学院(現明治学院大学)を開いた。'92年帰国。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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