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ヘム

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ヘム
heme
一般に,生体内に存在する鉄-ポルフィリン錯化合物をヘムと呼ぶ。プロトヘムはその代表的なもので,プロトポルフィリン IXと2価の鉄イオンとの錯化合物。褐色針状晶として得られ,酸化されやすく,鉄原子が3価に酸化されてヘマチンが,また塩素イオンの存在下では (クロロ-) ヘミンが得られる。逆にこれらのものを適当な条件で還元するとヘムをつくることができる。細胞中に遊離状態でも微量存在するが,多くの場合,蛋白質と結合してヘモグロビンミオグロビンとして存在し,酸素の運搬貯蔵に関与している。ヘム (プロトヘムも含む) には酸化還元に関係する酵素の補欠分子団となるものがある。このようなヘムを必要とする酵素をヘム酵素と呼ぶが,チトクローム系やペルオキシダーゼなどはその例。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ヘム(hem)
衣服やを折り返した、へり。袖口スカート上着など。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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ヘム(heme)
ポルフィリンとの錯塩(さくえん)たんぱく質グロビンと結合してヘモグロビンとなり、その色素部分に相当し、酸素の担体となる。

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栄養・生化学辞典

ヘム
 C34H32N4FeO4 (mw616.50).

 ヘム色素ともいう.ヘモグロビン,ミオグロビン,シトクロムなどの色素部分で赤色を呈する.二価の鉄を含む.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

ヘム【haem】
生体物質の一種。呼吸に関与するタンパク質であるヘモグロビン,チトクロムなどに含まれている。化学的にはポルフィリンとII価鉄の結合体で,特有の色調を呈する(吸収極大は581,545,415nmにある)。酸素運搬体であるヘモグロビンでは,酸素分子はヘムの鉄原子と結合する。鉄原子は,ポルフィリン環の中央に位置し,塩基と配位結合をしている。遊離のヘムは酸化されやすく,酸素分子と反応して,III価鉄のヘマチンhaematinになる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ヘム【hem】
衣服や布地のへり。縁ふち。特にスカートなどの裾の折り上げをいう。

出典:三省堂
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ヘム【heme】
ヘモグロビンの色素部分などに相当する物質。二価鉄とポルフィリンの錯体。生体内において重要な機能をもつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

ヘム
へむ
heme

広義には鉄とポルフィリンの錯塩を総称し、狭義には2価の鉄イオンがポルフィリンに配位したものをさし、3価の鉄イオンが配位した錯塩は、とくにヘマチンhematinともいう。ポルフィリンの種類によって、ヘムa、ヘムb(プロトヘム)、ヘムcなどと分類される。これらはすべて赤色を呈する色素であり、生体内ではタンパク質と結合してそれぞれ特有の働きをしている。たとえば、ヘモグロビン(血色素)やミオグロビンなどは酸素の運搬や貯蔵をつかさどり、カタラーゼやペルオキシダーゼ、チトクロム類などは活性酸素を分解したり、生体エネルギーを生産する酸化還元反応を触媒する酵素の活性部分として重要な役割を果たしている。これは、ヘムが酸素や電子を運ぶ働きをもつことによる。なお、ソーセージやベーコンなどの肉製品には、発色剤として亜硝酸塩が使われている。肉類に含まれるミオグロビンやヘモグロビンのヘムの2価の鉄イオンが徐々に酸化され、褐色に変化する。これに亜硝酸塩を添加すると、ニトロソミオグロビンやニトロソヘモグロビンをつくり、鉄イオンの酸化を防ぎ、美しい赤色を保つようになるためである。

[池内昌彦・馬淵一誠]

『宮地重遠編『現代植物生理学2 代謝』(1992・朝倉書店)』『ポルフィリン研究会編『ポルフィリン・ヘムの生命科学――遺伝病・がん・工学応用などへの展開』(1995・東京化学同人)』『ステファン・ゴールドバーグ著、神奈木玲児訳『臨床に役立つ生化学』(1997・総合医学社)』『毎田徹夫ほか編『医科生化学』(2000・南江堂)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ヘム
〘名〙 (hem) 縁(ふち)。へり。一般にスカート・ドレス・コートの裾(すそ)をいう。〔音引正解近代新用語辞典(1928)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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ヘム
〘名〙 (heme, haem) 二価の鉄とポルフィリンで形成される錯塩。生物体中に蛋白質と結合して存在し、ヘモグロビンやミオグロビンでは酸素分子との結合部位となり、また、多くの酸化還元酵素において電子の授受を担う。〔血液の科学(1944)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

ヘム
ヘム
heme

鉄ポルフィリン錯塩の一般名.ポルフィリンの三価鉄錯塩をヘミンというのに対し,狭義には,ポルフィリンの二価鉄錯塩をヘムという.側鎖の異なる種々のポルフィリンが存在するが,メチル基(4個),ビニル基(2個),およびプロピオン酸側鎖(2個)を有するプロトポルフィリンが生物界ではもっとも代表的なものである.これが二価の鉄に配位したフェロプロトポリフィリンをプロトヘム,または単にヘムとよぶ.C34H32FeN4O4(616.48).褐色の針状晶.ヘモグロビン,ミオグロビンは1分子中にそれぞれプロトヘム4分子または1分子をもち,ヘムは酵素と結合,解離を行い,酸素を組織へ運搬する役目をしている.また,プロトヘムは,カタラーゼペルオキシダーゼなどの酸化還元酵素補欠分子族である.そのほか,ヘムcは還元型シトクロムcの,ヘムaは還元型シトクロム酸化酵素のそれぞれ補欠分子族である.ヘムの鉄は六配位座をもち,そのうち四配位座はポルフィリンの四つのN原子で占められ,残りの二つは水分子またはピリジン,ヒスチジンなどの窒素塩基で占められる.窒素塩基と結合した場合をヘムクロムとよぶ.ヘモグロビン,カタラーゼなどは一種のヘムクロムである.ヘムクロムは400 nm 付近の吸収帯(ソーレー帯,Soret band)のほかに530,560付近に2本の強い吸収帯を示す(ピリジンヘムクロムは525,557 nm).[CAS 14875-96-8]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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