@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

ベラスケス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ベラスケス
Velázquez, Diego
[生]1599.6.6.〈洗礼〉 セビリア
[没]1660.8.6. マドリード
スペインの画家。フルネーム Diego Rodríguez de Silva Velázquez。ペーテル・P.ルーベンスレンブラント・ファン・レインと並び,バロック美術を代表する巨匠。ポルトガル系スペイン人で,F.エレラと F.パチェコに学び,1618年パチェコの娘と結婚。1622年マドリードを訪れ,翌 1623年 24歳でフェリペ4世の肖像画を描いて名声を高め,宮廷画家となった。1628年ルーベンスと出会い,以後彼の彩色法,装飾法などを取り入れ大きな影響を受けた。1629年ジェノバ,ベネチア,ローマ,ナポリをめぐり,1631年マドリードに戻ったが,1649年にイタリアを再訪。1651年帰国し,この間最大の肖像画家として王家や廷臣の肖像を多く描いた。明暗の処理,光線の表現,遠近法に熟達し,近代外光絵画の先駆者といわれる。主要品は中期の代表作『ブレダの開城』(1634~35,プラド美術館),晩年の新手法による群像画の二大傑作『ラス・メニナス(宮廷の官女たち)』(1656,プラド美術館)と『織女たち』(1657頃,プラド美術館)。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ベラスケス(Diego Rodríguez de Silva y Velázquez)
[1599~1660]スペインの画家。近代絵画の先駆をなす主知的な色彩法と深い人間観察により、肖像画を多く残した。作「女官たち」など。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ベラスケス【Diego Velázquez】
1599‐1660
17世紀スペイン最大の画家。セビリャに生まれる。父はポルトガル系の貴族で,ベラスケスは母方。11歳で,性格の激しいエレラ(父)に入門したが長続きせず,翌年セビリャの代表的な文化人で後期マニエリスムの画家F.パチェーコの工房に弟子入りした。1617年職業画家として独立,翌年には師の婿となった。23年,義父同道の2度目のマドリード訪問で,同郷の宰相オリバレス伯公爵の助力もあり,一躍首席宮廷画家に任命された。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

ベラスケス
べらすけす
Diego de Velázquez
(1599―1660)

17世紀スペイン絵画の巨匠。セビーリャに生まれ、マドリードで没した。父はポルトガル系の貴族で、ベラスケスは母の姓。生地で、のちに義父となる後期マニエリスムの画家で『絵画論』の著者パチェーコの工房に学び、1617年、職業画家となった。23年、義父同道の二度目のマドリード訪問で、同郷の宰相オリバレス伯公爵の助力もあって、一躍フェリペ4世(在位1621~65)の首席宮廷画家に登庸された。彼はまた、温和で誠実な性格ゆえに王の強い信頼を得て、宮廷役人としても重用された。セビーリャ時代の作風は、カラバッジョ風の明暗法と自然主義で、強固なボリュームの木彫のような人物像と、光や色彩のコントラスト、物の質の追求などを特徴とし、厨房画(ボデゴン)(『卵を料理する老婆と少年』『セビーリャの水売り』ほか)や肖像画(『修道女ヘロニマ・デ・ラ・フエンテ』ほか)、さらに宗教画(『東方三賢者の礼拝』ほか)を描き、日常的で卑近な主題に卓越した技法を発揮した。

 この傾向は、マドリード初期の傑作でセビーリャの農夫たちを主人公とした『バッカスの勝利(酔っぱらいたち)』(1629)まで続くが、ベネチア派とフランドル派を中心とする膨大な王家コレクションとの接触、外交官としてスペインを訪れたルーベンスとの親交、その直後の第1回イタリア旅行(1629~31)を通じ、色彩は明るさと透明度を増し、筆致も軽妙さを加えていった。ローマのメディチ家別荘の庭を描いた2枚の風景画を第1回旅行の際の作とする説があるが、それらはコローさえ想起させる。

 第2回イタリア旅行(1649~51)までの17年余は、ベラスケスのもっとも多産な時代であった。『ブレダの開城(槍(やり))』『カルロス4世騎馬像』『皇太子バルタサール・カルロス騎馬像』をはじめ、王族の狩猟服姿の肖像や、宮廷で養われていた小人や道化をヒューマニスティックに描いた肖像など、数多くの傑作を描いた。これらの作品において、セビーリャ時代の固い造形は、光と空気を感じさせる透明な色彩のタッチによって溶解され、対象は視覚的な真実を増していった。

 ベラスケスは寡作家だが、作品が門外不出だったために、自分の作品に取り巻かれながら一作一作を新たな実験の場とすることができた。こうした技法上の革新は、第2回イタリア旅行とそれに続く晩年に完成した。ローマで描いたさまざまな赤の階調による『教皇インノケンティウス10世』は、ヨーロッパ肖像画の最高傑作の1枚である。さらに、帰国後に描いた傑作群、一連の『マルガリータ王女』、絵画の神学大全といわれる集団肖像画の傑作『ラス・メニーナス(宮廷の侍女たち)』、神話と現実が混然一体となった『ラス・イランデーラス(織女たち)』は、ベネチア派に始まった空気遠近法の完成、つまり、われわれの目が空気の厚さと光の量によって対象の形と色をさまざまに見るように、三次元空間とその中に存在する対象をカンバス上に描く技法の完成を、ひいては、印象派を先駆する色彩分割描法の完成を物語っている。

[神吉敬三]

『神吉敬三解説『世界美術全集15 ベラスケス』(1976・集英社)』『M・セリュラス著、雪山行二・山梨俊夫訳『ベラスケス』(1980・美術出版社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

ベラスケス
(Diego Rodriguez de Silva y Velázquez ディエゴ=ロドリゲス=デ=シルバ=イ━) スペインの画家。自然主義的作風により印象派の先駆ともいわれる。スペイン‐バロックの静的な面を代表する。代表作「プレダの開城」「ラス・メニナス(女官たち)」。(一五九九‐一六六〇

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

旺文社世界史事典 三訂版

ベラスケス
Diego Rodríguez de Silva y Valázquez
1599〜1660
17世紀スペインの代表的画家
ヴェネツィア派の影響を受け,宮廷画家として活躍。王族の肖像画や風景画に多くの傑作を残し,特にフランスの画家に大きな影響を与えた。代表作は「ブレダの開城」「フェリペ4世像」「女官たち(ラス−メニーナス)」。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
小豆畑和之 石井栄二 今泉博 仮屋園巌 津野田興一 三木健詞
 
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ベラスケス」の用語解説はコトバンクが提供しています。

ベラスケスの関連情報

関連キーワード

マーストンナンダ・バインマーストンガリレイ(年譜)荒木又右衛門ギャドペカドルグラナダクロムウェルジュリアスシーザー沈惟敬

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation