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ホメロス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ホメロス
Homēros
前8世紀頃のギリシア詩人。小アジアのイオニア地方の生れ。ヨーロッパ最古の詩人で,英雄叙事詩イリアス』 Īliasと『オデュッセイア』 Odysseiaの作者といわれるが,経歴その他は未詳。古くは『テバイス』 Thēbais,『キュプリア』 Kypria,『エピゴノイEpigonoi,滑稽叙事詩『マルギテス』 Margītēsと『蛙鼠合戦』 Batrachomyomachiā,賛歌およびエピグラムも彼の作とされていた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ホメロス(Homēros)
古代ギリシャの詩人。前8世紀ごろの人で、叙事詩「イリアス」「オデュッセイア」の作者とされるが、諸説があり、定かでない。ホメーロス。ホーマー生没年未詳。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ホメロス【Homēros】
古代ギリシア文学史の劈頭を飾る二大英雄叙事詩《イーリアス》ならびに《オデュッセイア》の作者と伝えられる詩人。生没年不詳。英語ではホーマーHomerという。彼は古代人によって,たんに〈詩人〉といえばただちに彼を意味するほどの最高の詩人と評価され,その二大叙事詩は,古代ギリシアの国民的叙事詩として,文学はもちろん,宗教,思想,美術等にはかりしれないほど大きな影響を与えた。したがってまた,彼らの文化遺産を継承した古代ローマから現代に至るまでの西欧世界においても,随所に彼の偉大な影響が認められる。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ホメロス
ほめろす
Homeros

生没年不詳。古代ギリシアの二大叙事詩『イリアス』『オデュッセイア』の作者といわれる叙事詩人で、紀元前8世紀ごろの人か。彼の生まれや生涯などについてはほとんど知られていない。伝記といわれるものが数編伝わっているが、いずれも民話風物語で、歴史的人物としてのホメロスを知る手掛りにはならない。そのなかの一編は、ヘロドトスの作として伝えられるもので、資料的価値は他と大同小異だが、漂泊の詩人の生涯を描いていて、古代吟遊詩人の生活をうかがわせる点で興味深い。叙事詩の言語がイオニア方言を主体とする点から、叙事詩がまず小アジアのイオニアにおこったと考え、ホメロスもまたイオニアの人と解釈するのが妥当であろう。彼の生地として古来いくつもの地名があげられるが、キオス島あるいはスミルナ(現在のイズミル)がもっとも有力である。作品制作年代については、前10世紀から前7世紀までの広い幅で諸説が分かれ、今日では『イリアス』が前750年ごろ、『オデュッセイア』がやや遅れて前8世紀末とするのが定説に近い。また伝承のように両作品ともに同一作者(ホメロス)によるものか、作者はそれぞれ別であるかについても、古来から論議されているが、今日では同一作者ではないとする見解のほうが優勢である。ただし、同一作者である可能性も残っている。

 叙事詩の起源はおそらくミケーネ時代(前1400~前1200)にさかのぼるもので、ホメロスの二大叙事詩は、その長い伝統の終着点と考えられる。ホメロスが実在の人物であったとしても、作品は普通の意味で彼の創作というわけではなく、物語の素材、言語、韻律のほとんどが伝承されたものに拠(よ)っている。用語はイオニア方言を主体とするが、それにアイオリス方言や、アルカディア・キプロス方言なども交えて、一種人工的につくられた叙事詩語を形成している。伝統的語句(枕(まくら)ことば)や成句がその大半を占め、詩人は、できあいの素材を用いて家や道具を制作する職人になぞらえることができる。叙事詩人のレパートリーは、トロイア(トロヤ)伝説に限らず、豊富な神話伝説の広い分野にわたったはずだが、『イリアス』『オデュッセイア』のみが残ったのは、ギリシア悲劇作品に比肩されるみごとな構成によるところが大きい。この構想力こそホメロスの天才を示す最大の証(あかし)といえよう。なお両作品が文字になって定着したのは前6世紀ごろで、それまではもっぱら口頭で語り伝えたものであろう。

 詩聖と仰がれるホメロスがギリシア民族の精神的糧(かて)として、ヘレニズム時代を介してローマ、さらには中世、近世に強い影響を与えていることは周知のとおりで、後世の詩人ウェルギリウス、ダンテ、ミルトンらはホメロスのはるかな後裔(こうえい)といえる。

[松平千秋]

『高津春繁著『ホメーロスの英雄叙事詩』(岩波新書)』『藤縄謙三著『ホメロスの世界』(1965・至誠堂)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ホメロス
(Homēros) 古代ギリシアの詩人。紀元前八世紀頃の人と推察される。古代ギリシア最古最大の叙事詩「イリアス」と「オデュッセイア」の作者とされる。生没年、生地、生涯など様々な伝承がある。ホーマー。生没年不詳。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

ホメロス
Homeros
生没年不詳
古代ギリシア最大の叙事詩人。英語ではホーマー(Homer)
前9〜前8世紀ごろ,小アジアに生まれ,盲目であったともいわれる。ギリシア神話の大成者で,『イリアス』『オデュッセイア』の二大叙事詩の作者。この2作品の全編が彼ひとりの作であるかどうかは議論があるが,これらはギリシア詩文学中最大の傑作で,また,ミケーネ文明時代のギリシア人の生活・歴史を知る最も貴重な史料とされている。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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