@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

ホモ・ハビリス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ホモ・ハビリス
Homo habilis
1960年に東部アフリカタンザニア北部のオルドバイ峡谷の湖床層の第2層下部から発見された更新世ヒト科の骨格遺残。頭頂骨,下顎骨と手の骨が発見され,既知アウストラロピテクス類よりもややホモ・エレクトゥス(→原人類)に近い特徴を示すところから,1964年人類学者ルイス・S.B.リーキーらによりホモ・ハビリスと命名された。オルドワン型の礫器を残したのはこの人類であったと考えられている。発表当初は,アウストラロピテクス類の一地方型にすぎないという見方もあったが,その後ケニアトゥルカナ湖東岸地域でも類似化石が多数発見され,いまでは猿人から原人への移行段階の人類とみる学者はない。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵

ホモ・ハビリス
アフリカに住んでいた240万〜180万年前の初期ヒト属一種で、いわゆる猿人と原人の中間に位置すると考えられる。脳容積は猿人より大きくなり(400〜800立方センチ)、小臼歯大臼歯が小さくなっている。身体の化石はわずかしか見つかっていないが、腕が長く脚が短い点は猿人よりも原始的であり、謎の多い種である。粗雑なオルドバイ型石器を作ったらしい。大型の一群をホモ・ルドルフェンシスという別種とする研究者もいる。
(馬場悠男 国立科学博物館人類研究部長 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

日本大百科全書(ニッポニカ)

ホモ・ハビリス
ほもはびりす
Homo habilis

化石人類の一種。ケニア生まれのイギリスの人類学者L・リーキーと妻の先史学者M・リーキーはタンザニアのオルドワイ渓谷で、1959年ジンジャントロプス・ボイセイを発見したが、ボイセイを、伴出した原始的な礫(れき)石器の製作者と考えた。年代も180万年前と推定されたため、このニュースは世界の注目の的となった。ところがリーキーは、1964年に従来の説を訂正し、新たな発見を公表した。ボイセイ発見の翌年、発見地のそばのやや古い層から、脳頭蓋(とうがい)がそれより丸みを帯びて膨らみ、もっときゃしゃな顎骨(がくこつ)が発見されたというのであり、彼はこれにホモ・ハビリスと命名するとともに、前述の礫石器の製作者兼使用者はハビリスであり、ボイセイはハビリスによって滅ぼされたのであると解釈を変えた。ホモ・ハビリスとは「能力あるヒト」という意である。当初は資料が少ないため、多くの論争をよんだが、その後、同類の人骨がオルドワイ渓谷、ケニアのトゥルカナ湖東岸など東アフリカの大地溝帯各地から多数発見されており、南アフリカのスタークフォンテイン遺跡などから出土した化石のなかにも同類化石があると指摘されている。なお、ケニアの東トゥルカナからは脳頭蓋が大きく、顎面や歯も頑丈な標本が出たため、ハビリスには大小2種類があるとされ、大型のものはホモ・ルドルフェンシスとよばれる。脳容量は600ないし700ミリリットルであり、猿人と原人の間をつなぐ。頭骨は薄く、進歩的である。下肢骨は直立二足歩行に適し、手の骨から力強い把握能力が示唆される。このような点からリーキーは、ハビリスを石器製作者と考えたのであり、ハビリスを現生人類の祖先とみなし、ホモ属に入れ、その歴史の古さを強調した。

[香原志勢]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ホモ・ハビリス」の用語解説はコトバンクが提供しています。

ホモ・ハビリスの関連情報

関連キーワード

新藤兼人磯崎新国際通貨問題メタボリズム川添登安保闘争黒人文学鈴木清順丹下健三朝鮮映画

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation