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ボア(潮津波)【ぼあ】

日本大百科全書(ニッポニカ)

ボア(潮津波)
ぼあ
tidal bore

大きな干満がある河口などで上げ潮(しお)の前面が切り立った形で崩れながら上流へ進む現象で、タイダルボア、潮津波(しおつなみ)、海嘯(かいしょう)などともいう。水深が浅い所では潮汐(ちょうせき)波の山が谷より速く進むために、山の前面が急で後面が緩やかになる。極端になると、波の先端(山の前部)が急勾配(きゅうこうばい)となり、逆巻いて崩れ、泡立ちながら勢いよく進む。海岸での磯波(いそなみ)(砕け波)と違って、ボアの通過後もかなりの時間にわたって背後の水面がどんどん上昇する。

 ボアが発生するためには、河口での潮差が大きいだけでなく、河口がらっぱ状に開いていることなど地形的効果が必要である。また河川の流れがあると潮汐波の進行を遅らせるので、ボアの発生を容易にする。南米アマゾン川のポロロッカpororocaや、中国の銭塘江(せんとうこう/チエンタンチヤン)が有名で、高さ3メートル以上に達するボアが発生する。そのほかに、インドのフーグリ川、イギリスのセバーン川、カナダのペティコディアック川などもボアの発生することで知られている。なお、大きな津波が河川に進入すると、類似の現象(段波)が発生し、遡上(そじょう)することがある。

[岡田正実]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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