●ボイル
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ボイル
Boyle, Robert
[没]1691.12.30. ロンドン
イギリスの自然哲学者。化学者。物理学者。近代化学の祖といわれる。貴族の家に生れ,ヨーロッパに遊学。 1644年帰国,「見えざる大学」と呼ばれる学者グループの中心となり,自然研究における実験の重視を唱える「新哲学」の発展に専念。このグループが中心となってロンドンでロイヤル・ソサエティが設立され (1662年に勅許を得る) ,ボイルは評議員となった。共和制下の 54年オックスフォードに居を移し,活動を続け,57年助手の R.フックとともに真空ポンプの改良に着手,59年に完成。真空中での落体の実験,音の伝播への空気の寄与 (60) などを明らかにした。 62年には気体の圧力と体積に関するボイルの法則を発見したほか,多方面にわたる物理学上の研究をなし,数々の業績を残した。とりわけ化学への関心が強く,主著『懐疑的な化学者』 (61) ではアリストテレスやパラケルスス流の観念的な元素観を排し,物質の究極的要素を具体的な粒子とし,それらの離合集散が物質現象を解明する鍵となることを主張している。混合物と化合物の概念,酸とアルカリの識別の実験的手段,金属の 煆焼をはじめとする燃焼の研究,呼吸など広範な実証研究を通して,自己の粒子論・機械論を展開した。その一方でそのような機械論的科学がキリスト教と矛盾しないことを主張し,その主張をさらに推進すべく,死後「ボイル講演」が設立された。
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ボイル
voil
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ボイル
Boyle, Willard
[没]2011.5.7. トルロー
カナダ生まれの物理学者。フルネーム Willard Sterling Boyle。1947年にカナダのマギル大学を卒業,1950年同大学で物理学の博士号を取得した。1953年にアメリカ合衆国のベル研究所に入り 1979年に退職した。2009年,光デジタル技術にかかわる重要な技術を開発した功績により,チャールズ・カオならびにジョージ・E.スミスとともにノーベル物理学賞を受賞した。ボイルとスミスは,ベル研究所でデジタルカメラの心臓部である電荷結合素子 CCDイメージセンサを開発したことが高く評価された。
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ボイル
Boyle, Danny
イギリスの映画監督,脚本家。大胆な映像編集による活力に満ちた作品が持ち味。初めは演劇界で働き,1982~85年ロイヤル・コート劇場シアター・アップステアズ(小劇場)の芸術監督,1985~87年ロイヤル・コート劇場の副監督を務めた。1987年にテレビ映画(長編テレビドラマ)『スカウト』Scoutでデビュー。初の長編映画『シャロウ・グレイブ』Shallow Grave(1994)で注目される。1996年にブラック・ユーモアを交えて薬物常習者を描いた『トレインスポッティング』Trainspottingが国際的にヒットし,躍進の契機となった。以後の作品に『普通じゃない』A Life Less Ordinary(1997),『ザ・ビーチ』The Beach(2000),『28日後…』28 Days Later(2002),『ミリオンズ』Millions(2004),『サンシャイン2057』Sunshine(2007)など。インドを舞台とする異色の恋愛映画『スラムドッグ$ミリオネア』Slumdog Millionaire(2008)が高く評価されるとともに興行面でも大成功を収め,アカデミー賞の作品賞と監督賞を含む 8部門に輝いた。2011年演劇界に復帰してナショナル・シアターでメアリー・ウルストンクラフト・シェリー作『フランケンシュタイン』Frankenstein(1818)を脚色上演(→フランケンシュタイン)。2012年にロンドン・オリンピック競技大会開会式の芸術監督を務めた。
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ボイル
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デジタル大辞泉
ボイル(boil)
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ボイル(Robert Boyle)
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ボイル(voile)
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
ボイル Boyle, Richard Vicars
イギリス,スペイン,インドで鉄道事業に従事し,明治5年(1872)来日,モレルの後任として工部省鉄道寮の建築長となる。京都-神戸間の鉄道敷設の工事を7年に完成させ,10年帰国。1908年1月3日死去。86歳。ダブリン出身。
出典:講談社
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書籍版「講談社 日本人名大辞典」をベースに、項目の追加・修正を加えたデジタルコンテンツです。この内容は2015年9月に更新作業を行った時点での情報です。時間の経過に伴い内容が異なっている場合がございます。
世界大百科事典 第2版
ボイル【voile】
出典:株式会社平凡社
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ボイル【Robert Boyle】
イギリスの化学者,物理学者。アイルランドに領地をもつコーク伯爵リチャード・ボイルの第14子。家庭とイートン校で教育を受けた後,12歳から17歳までヨーロッパ大陸に遊学し,古典的教養と敬虔(けいけん)な信仰を身につけた。また,この間に新しい科学に接し,ガリレイの著作を学んだ。1644年帰国,まもなく〈インビジブル・カレッジ(見えざる大学)〉と呼ばれるロンドンの科学者グループと親交を結び,自然科学への関心を深めた。
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精選版 日本国語大辞典
ボイル
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ボイル
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化学辞典 第2版
ボイル
ボイル
Boyle, Robert
イギリスの科学者.初代コーク伯の第14子としてアイルランドに生まれる.イートン・カレッジで学んだ後,グランドツアー(イギリス貴族子弟のヨーロッパ修学旅行)に出て,ジュネーブのプロテスタント派のアカデミーで学業を完成する.1645年帰国後,父の遺産であるストールブリッジのマナー(領地)に落ち着き,倫理学的著作を著しはじめる.1649年化学の炉を購入し,実験ノートをつけつつ,実験研究を開始.1650年冬アメリカからやってきたJ.B.van Helmont(ファンヘルモント)派の化学者(錬金術師)G. Starkeyに化学の手ほどきを受ける.つまり,Boyle化学の出発点は,Starkeyの解釈によるvan Helmont主義化学であった.1655年末ないし1656年はじめに,オックスフォード実験哲学クラブの一員となり,当時の国際的科学活動の最前線を知る.1658年実験助手として雇ったR. Hooke(1635~1702年)の手を借りて空気ポンプを製作し,真空中での多様な実験を行った.その成果が“空気のばねと効果に関する自然学-機械学の新実験”(1660年)である.この本の第2版(1662年)の付録で“ボイルの法則”を発表している.1661年化学の分野の主著と目される“懐疑的化学者”において,それまでの代表的な元素説,すなわちAristotelesに由来する四元素説,ならびにT.P.A.B.H. Paracelsus(パラケルスス)の教説にもとづく三原質説を批判的に検討し,ともに元素の名に値しないことを説いた.かわってかれが支持したのは,いわゆる機械論-粒子論的哲学であった.その内実は,化学的性質をもつ粒子の結合と分離による原子論的な思考体系である.1664年“色に関する実験と考察”において,化学反応と色彩変化の関係を追究し,スミレ汁などの呈色指示薬をまとめて示した.1675年“さまざまな質の機械的起源についての実験ノート”において,“化学者の質の理論の不備について”ならびに“アルカリと酸の仮説について”主題的に考察し,酸,アルカリ,中性物質を分類した.なお,かれは生涯において44冊の著作を発表しているが,その約半分は,被造物(自然)に現れた創造主の知と力を称賛する自然神学ないし自然宗教に関するものであった.また遺言で,そうした目的のための“ボイル講演”を設立した.
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)
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旺文社世界史事典 三訂版
ボイル
Robert Boyle
出典:旺文社世界史事典 三訂版
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