@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

ポドゾル

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ポドゾル
podsol
成帯土壌の一種。シベリアやカナダのタイガなどの寒冷多湿の針葉樹林帯に分布する。針葉樹の供給する酸性腐植によって塩基類が強い溶脱を受け,表層から下層へ粘土分とともに流下し,下層にその一部が集積している。特に地表下の漂白層では著しい漂白作用が働き,流下しにくい砂分だけが残留して灰白色の特徴層位を形成する。ロシア語でこの白色層をポドゾル (白い土) と呼んだ。強酸性を示し,農業生産力の低い土壌。日本には低地では北海道の北岸部などにみられるほか,わずかに高地の小起伏面に断片的に見出される。明瞭な漂白層を伴わないがケイ酸とアルミニウムの断面内移動の特徴からポドゾル性土壌と判定されるものは,温帯地方にもあり,灰褐色ポドゾル性土,褐色ポドゾル性土などと呼ばれる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ポドゾル(podzol)
灰色の土の冷帯針葉樹林下に発達する土壌。表層は酸性腐植浸潤により塩基・鉄・アルミニウムを失って灰白色の漂白層となり、下層はこれらの物質が沈殿して褐色の緻密(ちみつ)な集積層となる。シベリアアラスカなどに分布し、日本でも北海道にみられる。灰白土

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

岩石学辞典

ポドゾル
低温で湿潤な地域に特徴的な成帯土壌.森林伐採の行われた地域の,針葉樹または落葉樹の下あるいは荒野の潅木(heath)の下に形成される.分解した植物のキレート作用がポドゾルの形成される最初の要因と信じられている.ポドゾル化作用を受けた代表的な土壌断面は,O層位(原料のままの腐植層),A層位(灰色の漂白された層準で,腐植,粘土,三二酸化物が乏しい層位),B層位(錆色または黄色の帯で鉄やアルミニウムの三二酸化物に富み,硬盤(hardpan)の層が存在する),C層位(風化した母岩)である.風化したポドゾルが最も発達したものは砂質で塩基に乏しい物質となる.塩基の少ない母材から典型的に発達し,土壌は塩基が溶脱して酸性が強く,無構造のため自然的肥沃度が低い.熱帯地域でもポドゾルが見られ,マダガスカルでは羊歯類の薮の下に形成されている[Glinka : 1914, Gerasimov & Glazovskaya : 1965, 木村ほか : 1973].ロシア語のpodzolは灰土,灰色の土の意味.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ポドゾル【podzol】
湿潤寒冷気候帯の北方針葉樹林(タイガ)下に典型的に発達する土壌。灰白土ともいわれ,またアメリカ合衆国の新分類体系ではスポドソルSpodosolsと呼ばれている。ポドゾルという名称は,この土壌が堆積腐植層の下に特有な灰色の土層をもつことにちなんで,ロシア語の〈下〉と〈灰〉を意味することばからつくられたものである。湿潤寒冷気候下では,地中動物や細菌の活動が不活発なため,地表に堆積した動植物遺体は完全に分解されず,厚い堆積腐植層(A0層)が形成される。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

ポドゾル【podzol】
亜寒帯の針葉樹林下に分布する酸性土壌。表層は薄い腐植の下に塩基や鉄を失った灰色の漂白層、下層は表層から移動してきた腐植・鉄・アルミニウムなどが集積した暗褐色の緻密な層がある。生産力が低い。日本でも北海道に見られる。灰白土。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

ポドゾル
ぽどぞる
podzol
気候と植生の条件で分布が決まるいわゆる成帯性土壌の一種で、断面形態の特徴について、またその成因論的解釈の面で、もっともよく研究されてきた型の土壌である。灰白土ともいう。断面形態はO、A、E、B1、B2、Cの層位に分けられ、B2層までの深さは50~70センチメートルくらい、O層(A0と表記することもある)はOi(L)、Oe(F)、Oa(H)の3枚に細分できる。この土壌が発達している所は針葉樹林相で、未分解の落葉累積層や発酵分解の始まった層、無機質土粒と混在した粗腐植層(以上がO層)の下に腐植層Aがある。十分に発達したポドゾルほどこのA層は薄く、その下部は強酸性腐植物質(フルボ酸)の浸潤によって無機母材中の塩基類が溶解され、ケイ酸分のみが残留した灰白色砂質の漂白層(E層)となる。次層はA層から流下した腐植の集積および流下塩基類のうちの沈殿物(鉄とアルミニウムの三二酸化物)からなるB層(集積層)で、腐植を主とした暗褐色の部分B1と鉄の集積を主とした赤褐色の部分B2(Bhと表記することもある)とに細分される。土壌生成作用のタイプとしてこのような強酸性腐植の溶脱作用が支配的なプロセスをポドゾル化作用(過程)とよび、土層を下降する洗脱型の水分の作用が強いか弱いかによって、ポドゾル性の程度に違いが生まれる。
 日本には完全に成熟したポドゾルは現存しないが、北海道・東北地方の丘陵性低山地や海岸の固定砂丘にポドゾル性土はみられ、中部山岳地帯の山稜(さんりょう)山腹の平坦(へいたん)部にも発見される。灰色(はいいろ)・灰褐(はいかっ)色森林土と命名される土壌にもポドゾル化傾向をみせるものがあり、それらは灰色・灰褐色ポドゾル性土と名づけられた土壌である。世界的な視野ではシベリア、カナダのタイガ地方をはじめ北欧、アラスカなどに広いポドゾル分布域がある。しかし、熱帯・温帯地方にもポドゾルやポドゾル性土がみいだされることがある。それらの生成については、局地的微地形条件や地質母材条件(浸透水の量が多い砂質母材、花崗(かこう)岩などの酸性岩の分布地域など)によるものと考えられる。[浅海重夫・渡邊眞紀子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

ポドゾル
〘名〙 (podzol 灰白の土の意) タイガ地帯に広く分布する酸性のやせた土壌。表面は腐植層で、その下に浸透水によって漂白された灰白色の層、その下には鉄・腐植などの集積した暗赤色の緻密な層がある。〔産業と気象(1950)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ポドゾル」の用語解説はコトバンクが提供しています。

ポドゾルの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation