●ポリツィアーノ
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ポリツィアーノ
Poliziano, Angelo
[没]1494.9.28. フィレンツェ
イタリアの詩人,人文主義者,古典学者。本名 Angelo Ambrogini。ロレンツォ・デ・メディチの庇護を受け,人文主義者のフィチーノ,ランディーノらと交わった。『イリアス』のラテン語訳 (1470~75) や多数の詩篇,特に俗語による『騎馬試合の歌』 Stanze per la giostra del Magnifico Giuliano de' Medici (75~78) で声価を高めた。ロレンツォの弟ジュリアーノの殺害事件を『パッツィ家の陰謀』 Pactianae coniurationis commentarium (78) に記録。その後ベネチア,ベロナ,マントバを訪れ,悲劇『オルフェオ物語』 Favola d'Orfeo (80) を著わした。古典のテキストの注釈『雑録』 Miscellanea (89) は古典言語に関する重要な作品である。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
ポリツィアーノ(Angelo Poliziano)
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
ポリツィアーノ【Angelo Poliziano】
イタリアの盛期ルネサンスにおける最も代表的な詩人,人文学者。本名アンジェロ・アンブロジーニ。モンテプルチアーノに生まれる。1464年に父が殺された後,フィレンツェへ移り住む。69年ごろから74年までフィレンツェ大学に通い,ラテン語とギリシア語に通暁した彼は,すでに70年にホメロスの《イーリアス》の第2巻をラテン語に訳して,ロレンツォ・デ・メディチに献じた。ロレンツォは彼をその息子ピエトロの家庭教師とした。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
ポリツィアーノ
ぽりつぃあーの
Angelo Poliziano
(1454―1494)
イタリアの詩人、人文学者。本名アンジョーロ(またはアニョーロ)・アンブロジーニAngiolo (Agnolo) Ambrogini。7月14日モンテプルチアーノに生まれる。フィレンツェ大学に通い、アルギュロプロス、ランディーノ、アンドロニコ・カッリスト、カルコンデュラスらから学ぶ。若くしてラテン語とギリシア語に熟達し、1470年ホメロスの『イリアス』第二巻をラテン語に訳して、ロレンツォ・デ・メディチに献じた。73年ロレンツォは彼をメディチ家に招じ入れ、長男ピエロの家庭教師とした。そのころ新プラトン主義の哲学者マルシリオ・フィチーノから感化を受ける。71年ごろからギリシア語の風刺詩を手がけ、またラテン語でオードや悲歌を書いた。75年ごろスタティウス風の「シルバ」とよばれる詩を書く。また75年に書き始めたジュリアーノ・デ・メディチの頌詩(しょうし)『馬上槍(やり)試合のための詩』は、78年パッツィの陰謀によりジュリアーノが殺害されたため未完のままに残された。彼はサルスティウスを模して、その陰謀の経緯を書いている。ロレンツォの妻クラリーチェとピエロの教育問題で対立し、メディチ家を出て(1479)、マントバの枢機卿(すうききょう)フランチェスコ・ゴンザーガのもとに身を寄せ、詩劇『オルフェオ物語』を書く(1480)。
のちロレンツォと和解してフィレンツェに戻り、フィレンツェ大学の詩学と雄弁術の講座を担当する。このころから文献学的研究を精力的に行い、その成果を『雑録』に収める。また大学における通年講義の序説として、スタティウスの著名な書の表題を借りた詩『シルバエ』を吟唱した。さらに古典詩人たちに関する講義のほか、アリストテレスに関する講義も行った。1494年9月24日フィレンツェに没。
[佐藤三夫]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
ポリツィアーノ
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「ポリツィアーノ」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●ポリツィアーノの関連情報
関連キーワード
| 足利成氏| エセン| 古河公方| 金春禅鳳| ベスプッチ| 森吉山| 足利成氏| 伊勢貞親| 海津|