●マイヤーホーフ
デジタル大辞泉
マイヤーホーフ(Otto Fritz Meyerhof)
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日本大百科全書(ニッポニカ)
マイヤーホーフ
まいやーほーふ
Otto Fritz Meyerhof
(1884―1951)
ドイツ出身のアメリカの生理化学者。ハノーバーに生まれる。フライブルク、ベルリン、ストラスブール、ハイデルベルクの各大学で学び、初めは精神医学や心理学に関心があったが、のちに生理化学に転じ、1918年キール大学教授、1924年ベルリンのカイザー・ウィルヘルム生物学研究所(現、マックス・プランク研究所)生理学部長、5年後にハイデルベルクの同名の研究所の生理学部長になった。その後ナチスのユダヤ人迫害を逃れてフランスに亡命、パリを経て、1940年からアメリカに渡り、ペンシルベニア大学教授となり、フィラデルフィアで死去。初めはウニ卵、細菌、酵母などの呼吸や発酵の研究をしたが、筋肉の乳酸生成量を定量して、そのエネルギー代謝についてイギリスのヒルと共同研究を行い、1922年ノーベル医学生理学賞を2人で受けた。さらに、乳酸の生成過程の研究に発展し、解糖系の解明に進んだ。酵母抽出液中にあるブドウ糖に働く酵素ヘキソキナーゼを発見、その働きにATP(アデノシン三リン酸)が関与することを証明し、筋肉の乳酸生成と酵母のアルコール発酵とが基本的には共通の経路であることを明らかにして、当時認められていたノイベルク説にかわる解糖系を1934年に樹立。この研究にはエムデンとパルナスJakob Karol Parnas(1884―1955)のほか多くの研究者が直接間接に関係しているが、この解糖経路はEMP(エムデン‐マイヤーホーフ‐パルナス)図式とよばれる。
[宇佐美正一郎]
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精選版 日本国語大辞典
マイヤーホーフ
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