マルクス主義【まるくすしゅぎ】

4件の用語解説(マルクス主義で検索)

  • 知恵蔵2011の解説

マルクスとその協力者エンゲルスの思想にもとづいた理論や実践活動を意味する。近代の思想は自由で民主的な社会を求めてきた。しかし、産業革命以降に現れたのは、極度の貧富の格差と植民地争奪戦という過酷な現実だった。マルクスとエンゲルスは、この問題の原因を、資本の自立的な運動に見た。資本は絶えず拡大しようとし、その運動が社会を作り上げていく。これは人間の意志を離れた勝手な運動であり、人々を本来の労働のあり方から疎外する。マルクスとエンゲルスは、資本の自立的な運動が促進される背景には私的所有と市場経済があり、これらを廃止して経済を自らのコントロールのもとに置くことで、人々が互いに協力し合う自由で対等な社会が実現する、という大きな社会変革の見取り図を描いた。この思想は人々に大きな希望を与え、19世紀後半から20世紀を通じて資本主義批判と社会変革の可能性を担ってきた。しかし、戦後旧ソ連でのスターリニズムの問題が明らかになると、マルクス主義は厳しい批判にさらされることになる。だが、こうした批判の一方で、フランスのアルチュセールらによるマルクスの読み直しも行われた。マルクスは、社会意識や法や国家の制度(上部構造)は経済構造(下部構造)に規定されると考えた。それに対し、アルチュセールは「国家のイデオロギー装置」という概念で、イデオロギー(上部構造)は、経済構造に従属する虚偽の意識や観念ではなく、学校や家族や政治制度のなかで絶えず再生産され、見えにくいかたちで人間を調教する装置となっていると主張した。
( 石川伸晃京都精華大学講師 )

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2007」

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  • 世界大百科事典 第2版の解説

マルクスエンゲルス密接協力のなかから生まれた思想であり,そもそも近代ブルジョア社会内在批判とその克服目的とする。しかしその影響力はたんなるブルジョア社会批判の枠をこえて,19世紀最後の四半世紀から現代にいたるまで世界革命運動のなかで主導役割を果たしてきた。ときにはレーニンの思想(レーニン主義)と機械的に結びつけて,〈マルクス=レーニン主義〉といわれることもあるが,ここでは固有のマルクス主義に限定して述べることとする。・・・

▼マルクス主義について記述のある項目
 イデオロギー エリート エンゲルス 独裁【どくさい】 ガロディ 精神分析【せいしんぶんせき】 革命【かくめい】

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第2次大戦前の日本共産党の合法理論誌。関東大震災によって停刊した同党の合法機関誌《階級戦》の後継誌として1924年5月創刊(月刊)。表面的には編集発行人は西雅雄,発行所はマルクス協会(1925年10月以降希望閣)となっているが,実際は日本共産党が24年2月ころ解党した際に設けた〈ビューロー〉のメンバー(荒畑寒村,青野季吉,野坂参三ら)によって発行され,とくに学生,知識人に大きな影響を与えた。創刊当初は,機関誌というより研究誌的色彩が濃かったが,日本労働総同盟分裂問題など新たな情勢展開のなかで,第14号(1925年6月)以降実践的問題をも扱うようになった。・・・

▼マルクス主義について記述のある項目
 新人会【しんじんかい】

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  • デジタル大辞泉の解説

マルクス‐しゅぎ【マルクス主義】
 
マルクスおよびエンゲルスによって確立された思想体系。弁証法的唯物論史的唯物論マルクス経済学階級闘争論・社会主義の理論などからなる。資本主義の発展法則を解明して、生産力生産関係の矛盾から社会主義へ移行するのは必然的な結果であるとし、その社会変革は労働者階級によって実現されると説く。マルキシズム。→科学的社会主義

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  • 大辞林 第三版の解説
マルクスしゅぎ【マルクス主義】
 
マルクスとエンゲルスにより確立された思想体系。史的唯物論に立脚,人類史は生産力と生産関係の矛盾により展開し,資本主義も私的所有と社会的生産との矛盾から社会主義へ移行せざるをえないとする。そして歴史的発展過程での社会変革は階級闘争により実現するもので,資本主義社会の中で搾取され,疎外された労働者が社会主義社会の担い手として形成され,階級闘争を通じて社会主義・労働者解放を実現すると説く。ロシア革命をはじめ,社会主義運動・労働運動・民族解放運動の指導理論となり,現代社会に多大な影響を与える。マルキシズム。
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