●ミュトス
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ミュトス
mythos
古典ギリシア語では,歴史的事実の記録に対し虚構の物語をさし,アリストテレスの『詩学』では物語を順序立てた劇の「筋」の意で使われている。哲学は基本的にはミュトスから離れロゴスに基づくが,名状しがたいことを述べるため (ソクラテス以前) や論理的思索を偏見から解放するため (プラトン) ,しばしばミュトスの比喩的,直観的表現を用いた。アリストテレスはミュトスとロゴスを区別したが,哲学は驚きから始まり,ミュトスも不思議な事柄から成るがゆえに,ミュトスを愛する者もある意味で哲学者であるとした (『形而上学』) 。近世のロマン主義哲学 (なかんずくシェリング) やニーチェはミュトスを非合理的世界解釈として再評価した。
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デジタル大辞泉
ミュトス(〈ギリシャ〉mythos)
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世界大百科事典 第2版
みゅとす【ミュトス】
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精選版 日本国語大辞典
ミュトス
〘名〙 (mythos 話されるものの意) 自然・天地・神々・人間・動物などの活動や歴史的事件などについての伝説。説話。神話。
※ネオヒューマニズムの問題と文学(1933)〈三木清〉一「ミュトスは客観的事実をそのまま現はすものでないが、決してただ荒唐無稽なものではない」
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