●メリエス
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
メリエス
Méliès, Georges
[没]1938.1.21. パリ
フランスの映画制作者。映画草創期に活躍。劇映画の父といわれる。リュミエール兄弟の発明したシネマトグラフが実写だけに頼っていたとき,さまざまな特殊撮影を用いて,映画による空想の世界をつくり上げた。本職が奇術師でもあったため偶然のきっかけで最初のトリック映画となった,『ロベール・ウーダン劇場における婦人の雲隠れ』Escamotage d'une dame chez Robert Houdin(1896)を発表。ストップ・モーション,クロース・アップ,微速度撮影(コマ落とし),スーパーインポーズ(二重焼き付け)などの手法を駆使して,『月世界旅行』Le Voyage dans la Lune(1902),『不可能世界の旅』Le Voyage à travers l'impossible(1904)などの空想物のほか,『ドレフュス事件』L'Affaire Dreyfus(1899)など歴史的事件の再現映画も手がけた。(→映画,SF映画,フランス映画)
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デジタル大辞泉
メリエス(Georges Méliès)
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世界大百科事典 第2版
メリエス【Georges Méliès】
フランスの映画製作の先駆者であるとともに,世界の映画のパイオニアの一人でもある。〈魔術師〉としても知られ,数々の〈トリック映画〉を考案した。パリ生れ。多趣味多才で,トリックをとり入れた幻想劇やマジック・ショーの演出家,興行師となるが,1895年,リュミエール兄弟の〈シネマトグラフ〉の歴史的なプレミアを見て心うたれ,96年,ロンドンでロバート・W.ポール(1869‐1943)の〈バイオスコープ〉映写機とエジソンの〈キネトスコープ〉作品を買い入れて映画の上映を始め,さらに〈バイオスコープ〉のメカニズムをもとにしたカメラを作り,〈スター・フィルム〉社を設立して実写映画の製作を始めた。
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大辞林 第三版
メリエス【Georges Méliès】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
メリエス
めりえす
Georges M
li
s
(1861―1938)
彼は、実写を中心としたリュミエールとは対照的に、偶然発見した「止め写し」や「重ね写し」などの豊富なトリックを駆使して空想的世界を描き出し、物語映画の父ともみなされている。しかし、彼の発想は根本的に演劇的であり、また同じ手法の繰り返しが飽きられたこともあって、1910年ころを境に急速に不振となり、晩年は不遇であった。代表作に『月世界旅行』『ガリバー旅行記』(ともに1902)、『妖精(ようせい)の王国』(1903)など。[武田 潔]
資料 監督作品一覧
月世界旅行 Le voyage dans la lune(1902)ガリバー旅行記 Le voyage de Gulliver


妖精の王国 Le royaume des f

シンデレラ Cendrillon ou La pantoufle merveilleuse(1912)
雪山の騎士 Le chevalier des neiges(1913)
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