●モリナ
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
モリナ
Molina, Luis de
[没]1600.10.12. マドリード
スペインの神学者。 1553年イエズス会に入り,54~63年コインブラとエボラで哲学と神学を学び,63~67年コインブラで哲学を,68~83年エボラで神学を教えた。主著『自由意志の神与の恩恵との協力』 Concordia liberi arbitrii cum gratiae donis (1588~89) で,のちに恩恵論争を起した神学説 (→モリニズム ) を唱えた。
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モリナ
Molina, Mario Jose
メキシコ生れのアメリカの化学者。 1965年メキシコシティーの国立自治大学卒業後ドイツのフライブルク大学,次いでアメリカのカリフォルニア大学バークリー校で学び,72年博士号を取得。カリフォルニア大学バークリー校,アーバイン校を経て 82年ジェット推進研究所 (JPL) ,89年マサチューセッツ工科大学教授。 1974年アーバイン校で F.S.ローランドとともにクロロフルオロカーボン (CFC,通称フロン) がオゾン層にまで達し,紫外線により塩素原子を放出してオゾン層を破壊することを発見,イギリスの科学誌『ネイチャー』に発表。オゾン層が破壊されつつあるという彼らの理論は世界的な論争を起し,1980年代に南極上空でオゾンホールが観測されたことにより,彼らの学説が立証された。 P.クルッツェン,ローランドとともに 95年ノーベル化学賞を受賞。
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デジタル大辞泉
モリナ(Luis de Molina)
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世界大百科事典 第2版
モリナ【Luis de Molina】
スペインの神学者。イエズス会に入り,コインブラ,エボラ,マドリード大学で哲学や神学を教えた。モリナが唱えた〈中間知scientia media〉(被造物の将来における自由な行為について神が有する知識)の説は,恩寵と自由意志に関する論争において,人間の自由を最大限に尊重しつつ,神による将来のできごとの予知や預定,および恩寵の有効性を説明する試みとして大きな影響を及ぼした。【稲垣 良典】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
モリナ
もりな
Luis de Molina
(1535―1600)
スペイン出身の神学者、イエズス会士。1588年にリスボンで出版した恩寵(おんちょう)と自由意志に関する著作『コンコルディア』Concordiaは神学者の間に永続的な論争を引き起こした。モリナによれば、神は恩寵とともにある人間の自由な行為を誤りなく予知するが、神の予知は人間の意志を決定せず、人間の自由意志の恩寵との協力が存在する。したがって恩寵の効果は神の誤りない予知には帰せられるが、恩寵そのものには帰せられず、人間の行為に対して外的である。人間の自由意志に力点を置くこのモリニズムとよばれる所説は、神の恩寵の普遍性を主張するトミスト(トマス主義者)たちの説と対立したが、またスアレスを含む多くの支持者を得ている。
[宮内久光 2017年12月12日]
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精選版 日本国語大辞典
モリナ
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