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モリニズム

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

モリニズム
Molinism
神の恩恵と人間の意志に関するカトリック神学説の一つ。 L.モリナに由来する。人間の意志は自由であるとする,トリエント公会議の教理を擁護し,しかも神の恩恵の絶対的効果と矛盾しないことを示すために提出された。恩恵が人間の自由をそこなわないことを示すために,モリナは意志の同意をもって初めて効果を発生する充足的恩恵という概念を導入したが,もし効果が人間の自由によるとすれば,神の恩恵はその限りで人間に従属することになり,その絶対性はそこなわれる。この難点を回避するため,彼は仲介的知という新しい概念を導入,神はこの知によってあらゆる状況下で人間がどのような選択をするかを予知し,これに従って人間が自由に同意するであろう恩恵を絶対に拒否されない仕方で与えるとした。ドミニコ会を中心に,激しい論争が巻起り,1596年教皇庁が介入した。 98~1607年にこの問題を扱う委員会では,モリニズムをとする意見が大勢を占めたが,モリナ擁護に威信をかけたイエズス会への配慮から,教皇パウルス5世は断を下すことをやめた。恩恵論の出版を一切禁じたが,教説そのものは現在も正統として生きている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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