●モロッコ
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
モロッコ
Morocco
面積 44万2300km2(西サハラを除く)。
人口 3196万8000(2011推計。西サハラを除く)。
首都 ラバト。
アフリカの北西端に位置する立憲君主国。南部から東部はアルジェリア,南西部は西サハラと接し,北は地中海,西は大西洋に臨む。地中海岸のメリリャとセウタはスペイン領に属する。地中海沿いにリフ山脈,国土中央部の大西洋岸から東部にかけてアトラス山脈 (最高峰トゥブカル山〈4165m〉) が南西から北東に走る。アトラス山脈からは大小の河川が流出し,下流の大西洋岸地域は肥沃な農業地帯を形成する。山脈の南と東は乾燥地帯でサハラ砂漠に続く。気候は北部で地中海性気候を示すが,南部は砂漠気候。古来ベルベル人が多く居住する。前 12世紀テュロスのフェニキア人がリクソス (現ララシュ ) に町を建設,次いでカルタゴが海岸地方に基地をつくり,カルタゴの没落後はローマ帝国の勢力下に入った。7世紀にイスラム教徒のアラブが侵攻し,8世紀初頭には支配下に入った。 11~12世紀にはベルベル人のイスラム文化は絶頂期を迎えた。 19世紀に入るとフランスのアルジェリア占領とともに侵略を受け,1912年若干のスペイン権益 (のち保護領) を除いて,全土がフランスの保護領となった。第2次世界大戦頃から独立運動が起こり,1956年独立。専制君主制をとったが,1962年立憲君主国となる。 1976年モーリタニアとともに西サハラを分割合併,1979年モーリタニアの西サハラ放棄とともに旧同盟国領も合併し,西サハラ独立を目指すポリサリオ戦線と衝突した。 1991年停戦したが,1993年内に実施予定だった西サハラの帰属を決める住民投票は行なわれていない。産業は農業,手工業などの伝統産業と,プランテーション,鉱工業などの近代産業の二重構造を示す。リン鉱石は埋蔵量世界1位。工業製品,食料品を輸入し,野菜,果実,ワイン,小麦,魚缶詰やリン鉱石などを輸出する。主要港はカサブランカ,サフィ。公用語はアラビア語。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
モロッコ【Morocco】[映画]
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉プラス
モロッコ
出典:小学館
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
色名がわかる辞典
モロッコ【morocco】
出典:講談社
(C)Kodansha 2011.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
モロッコ【Morocco】
【自然,住民】
アフリカの北西端にあり,北は地中海,西は大西洋に面している。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
モロッコ【Morocco】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
精選版 日本国語大辞典
モロッコ
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
旺文社世界史事典 三訂版
モロッコ
Morocco
古代にはフェニキア人の植民地で,のちローマの領土となる。5世紀にヴァンダル王国の一部となったが,7世紀末ごろからはアラブ人の侵入によってイスラーム化が進んだ。その後,ムラービト朝・ムワッヒド朝などのイスラーム系諸王朝が興亡した。15世紀末からはポルトガル・スペインの勢力が進出し,19世紀後半からはイギリス・フランス・スペインの進出により,帝国主義抗争の的となった。英仏協商(1904)によってフランスの勢力圏となり,1905・11年と2度のモロッコ事件をへて,12年にフランスの保護国となった(一部はスペインの保護国に)。第二次世界大戦後は独立運動が進み,1956年独立王国となり,62年立憲王政となったが,70年の憲法改正で王権を強化。その後,西サハラ独立問題が起き,一時モーリタニアとともに同国を分割併合し,1979年モーリタニアの西サハラ放棄に伴い,同国領も併合。外交的には非同盟,親欧米が基本のアラブ穏健派路線をとっている。
出典:旺文社世界史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
小豆畑和之 石井栄二 今泉博 仮屋園巌 津野田興一 三木健詞
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「モロッコ」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●モロッコの関連情報