●モンテベルディ
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
モンテベルディ
Monteverdi, Claudio
[没]1643.11.29. ベネチア
イタリアの作曲家。クレモナ大聖堂の楽長 M.インジェネリに音楽を学んだ。 1590年よりマントバ公の宮廷のビオル奏者,1602~12年は楽長として仕えた。マントバで上演されたオペラ『オルフェオ』 (1607) ,『アリアンナ』 (08) などはイタリア・オペラ史上画期的な作品で,ルネサンスからバロックへの道を開いた。 13年以降はベネチアのサン・マルコ大聖堂の楽長をつとめ,32年に聖職についた。主作品は上記のほかマドリガル集9巻 (1587~1651) ,『聖母マリアの夕べの祈り』 (1610) ,オペラ『オデュッセウスの帰郷』 (41) ,『ポッペアの戴冠』 (42) ,宗教曲集『倫理的・宗教的な森』 (41) 。
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モンテベルディ(Claudio Monteverdi)
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世界大百科事典 第2版
モンテベルディ【Claudio Monteverdi】
イタリアの作曲家。初期バロックに特にオペラの確立に貢献した。クレモナに生まれ,ベネチアで死去した。クレモナの大聖堂楽長M.A.インジェニェリに師事してルネサンスの声楽ポリフォニーの技法を身につけ,早くも15歳でモテット集を出版した。1590年からマントバ公の宮廷にビオラ奏者として仕え,1601年には楽長になった。マントバ時代の作品には《マドリガーレ集》第3~5巻(1592,1603,05),オペラ《オルフェオ》(1607),《アリアンナ》(1608),教会作品《聖母マリアの夕べの祈り》(1610)などがある。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
モンテベルディ
もんてべるでぃ
Claudio Monteverdi
(1567―1643)
イタリアの作曲家。クレモナに生まれる(5月15日受洗)。同地でインジェニェリに学んだあと、15歳で最初の曲集を出版した。1590年マントバの宮廷音楽家となり、1602年には宮廷楽長に就任した。しかし、12年に庇護(ひご)者のマントバ公ビンチェンツォ1世が死んだことにより宮廷楽長の職を退き、クレモナに戻った。翌13年ベネチアのサン・マルコ大聖堂楽長となり、以後43年11月29日に死ぬまでこの地位にあって、ベネチアの音楽の発展に尽くした。
モンテベルディは、ルネサンス音楽の最後の担い手であると同時に、新しいバロック音楽をも開拓し、確立していった大作曲家であった。ルネサンスからバロックへと移り変わっていったその作曲様式の変遷は、八巻に及ぶ『マドリガーレ集』にはっきり現れている。第一巻から第四巻までの五声の『マドリガーレ集』では、伝統的なポリフォニー技法を用いたルネサンス・マドリガーレの最後の花を咲かせたが、第五、六巻では通奏低音付きの作品を数曲含め、第七巻と第八巻になると、通奏低音伴奏による独唱曲や重唱曲を集めて、マドリガーレを新しいバロック様式のものに変えてしまっているのである。モンテベルディはまた、16世紀末に新しく登場したオペラにも手を染め、最初の作品『オルフェオ』(1607)によってオペラの分野の確立に貢献した。また、ベネチア時代の最後に書かれた『ポッペアの戴冠(たいかん)』(1642)は、バロック・オペラの最高傑作と評されている。一方、宗教音楽の分野でも優れた業績を残しているが、ここでも、マドリガーレの分野と同様、ルネサンスとバロックの両面をみせている。そのうち、バロックの様式で書かれた『聖母マリアのための晩課』(1610)は傑作として知られ、晩年に出版された宗教曲集『倫理的、宗教的な森』(1640)とともに、バロック音楽の確立者としてのモンテベルディの姿をはっきりと示している。
[今谷和徳]
『R・テラール著、田辺保訳『モンテヴェルディ』(1976・音楽之友社)』▽『D・アーノルド著、後藤暢子・戸口幸策訳『モンテヴェルディ』(1983・みすず書房)』
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モンテベルディ
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