●ラジウム
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ラジウム
radium
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朝日新聞掲載「キーワード」
ラジウム
(2011-11-07 朝日新聞 夕刊 2社会)
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デジタル大辞泉
ラジウム(radium)
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監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典
ラジウム
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世界大百科事典 第2版
ラジウム【radium】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
ラジウム
らじうむ
radium
周期表第2族に属し、アルカリ土類金属元素の一つ。代表的な放射性元素である。
[鳥居泰男]
歴史
1898年にフランスのキュリー夫妻によってポロニウムとともにウラン鉱石から発見された。放射性元素として最初のものであり、そのときの分離確認の方法は、放射化学分析の最初の古典的実例でもある。ラジウムの名称は、放射線を意味するラテン語radiusにちなんだものである。放射能の発見はウランについて初めてなされたものであるが、ウランよりはるかに強い放射能をもつラジウムの発見は放射能に関する本格的研究の端緒となった。
[鳥居泰男]
存在
天然には、アクチニウム系列のラジウム223(アクチニウムX、AcX)、トリウム系列のラジウム224(トリウムX、ThX)、ウラン・ラジウム系列のラジウム226、トリウム系列のラジウム228(メソトリウム1、MsTh1)の4種の同位体が存在する。キュリー夫妻によって発見されたものはラジウム226で、単にラジウムというときはこれをさすことが多い。これは同位体中もっとも重要なもので、すべてのウラン鉱石中に含まれており、たとえばピッチブレンド1トン中には約200ミリグラム存在する。
[鳥居泰男]
製法
ウラン鉱石にだけ含まれるもので、バリウムとともに分離し、さらに塩化物に変えたのち、分別結晶法またはイオン交換樹脂によってバリウムから分離する。
[鳥居泰男]
性質
白色の光沢をもつ金属。バリウムに似ているがバリウムより揮発性が大きい。空気中に置くと表面は黒化する。水と反応して水酸化ラジウムとなり水素を発生する。酸素に触れれば、酸化物となる。一般的にほかのアルカリ土類金属元素と類似の性質を示すといえるが、それらより激しい。炎色反応は紅色。
[鳥居泰男]
用途
ラジウム226は半減期1590年で、放射能の理想的な標準として用いられる。なおγ(ガンマ)線源として医療や工業的ラジオグラフィーなどに用いられてきたが、最近ではほかの安価な人工放射性同位体が用いられるようになっている。
[鳥居泰男]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典
ラジウム
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化学辞典 第2版
ラジウム
ラジウム
radium
Ra.原子番号88の元素.電子配置[Rn]7s2の周期表2族アルカリ土類金属元素に属する天然放射性元素.安定同位体のない元素のため,原子量が与えられていない.質量数201~234の同位体が知られている.1898年P. and M. Curie(キュリー)夫妻により発見された.元素名はラテン語のradius(光線)からキュリー夫妻によって命名された.
天然には4種の核種が存在するが,ウラン崩壊系列に属する 226Ra の半減期がもっとも長く1.600×103 y で,4.871 MeV のα粒子を放出して 222Rn となる.14C を放出して 212Pb となる崩壊形式(分岐率3×10-9 %)も報告されている.銀白色の金属.空気中で酸化されて表面は黒化する.密度5.0 g cm-3(25 ℃).融点700 ℃,沸点1140 ℃.第一イオン化エネルギー5.279 eV.通常の化合物中の酸化数2.水,酸に溶けて水素を発生する.アルカリ土類金属中もっとも化学的に活性である.硫酸ラジウムはきわめて水に難溶.ウラン精製の副産物として製造されるが,通常,塩化物または臭化物として取り扱われている.人工放射性同位元素がつくられるようになるまでは,γ線源,α線源として用いられた.夜光時計の塗料として,硫化亜鉛との混合物が用いられていたが,放射線障害のため現在は使用されていない.かつての放射能の単位1キュリーはRa 1 g の放射能をもとに崩壊数3.70×1010/s と定められていたが,現在は毎秒崩壊数そのものが単位(ベクレル,Bq)となっている.放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行令「同位元素の数量等を定める件」(平成12年)によれば,226Ra 化合物の排気中の濃度限度4×10-8 Bq cm-3,排水中の濃度限度2×10-3 Bq cm-3 で,60Co,137Cs よりはるかに厳しい.[CAS 7440-14-4]
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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